甘柿と渋柿、どう違うの?品種は?-種の有無が関係する-

柿は、とても当たりはずれの多い果物です。
渋くて食べられなかったり、種を取り出すのが面倒だったり…甘くて種のない柿があれば、是非選びたいところですよね。

そんな甘くて種のない柿、実はあるのですよ。

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大きく分けると4種類になる

まず、柿は甘柿と渋柿に分けられます。
さらに分類すると、完全甘柿・不完全甘柿・完全渋柿・不完全渋柿となります。
それぞれの品種がこの4種類のうちいづれかに割り当てられています。
その割り当てとして代表的な品種を1種類ずつ紹介します。

完全甘柿

完全甘柿に分類されるのは主に富有柿や次郎柿となっています。
今回は富有柿を紹介します。

富有柿は古い歴史があり、日本で最も多く生産されている柿となっています。
とろけるような柔らか食感に、たっぷりの果汁と甘み
まさに、万人受けする柿だといえるのではないでしょうか。

 不完全甘柿

不完全甘柿は主に筆柿や西村早生柿が有名となっています。
今回は筆柿を紹介します。

筆柿の名前の由来は、形が毛筆の筆先に似ているからという、そのままのネーミングです。
別名・珍宝柿ともいいますが、この名前はとても人前で言えませんね…笑
後述しますが不完全甘柿ゆえ、出荷の際には自動選別機でのチェックを行っていますが、
まれに渋いものが混じってしまう可能性があります。
渋みの判断は、果肉にゴマが入っているかどうかでわかります。
ゴマがあるものは甘くなっています。

完全渋柿

愛宕柿や三社柿が完全渋柿の品種となっています。
ここでは愛宕柿を紹介します。

京都の地名「愛宕」が名前の由来となっていると推測されています。
この愛宕柿は、脱渋が難しく、また時間もかかるため主に干し柿への加工に用いられています。
しかし脱渋した後は、ほんのりとした甘みにさくさくな食感となるのです。

不完全渋柿

不完全渋柿で有名なのは平核無柿や刀根早生柿です。
そのうちの平核無柿について紹介します。

平核無柿は地方によって「おけさ柿」「紀の川柿」「庄内柿」などと呼び名が若干異なりますが、
品種は同じで、またざっくりと「種無し柿」と呼ばれることもあります。
こちらは、渋抜き処理後に出荷されます。
甘みが強く、果汁も多いので、食べやすい柿といえるでしょう。

柿の渋みを決めるのはタンニンと種の存在

本来柿といえば渋柿を指し、甘柿でももともとは渋みを持っています
この渋みは「タンニン」という物質が、口の中で溶けることによって引き起こされます。
口の中で溶けなければ、渋みを感じることはありません。
ですから甘い柿にするためには、このタンニンを溶けさせないようにする必要があるのです。
その作業が「渋抜き」と呼ばれる作業になります。
渋抜きされた柿は、表面上の変化はありませんので、見た目で見分けることは難しいのです。

しかし、すべての品種で渋抜きが必要なのかというと、そうではありません。
渋抜きが必要なのは、不完全渋柿(場合によっては完全渋柿も)となっています。
渋抜きされた柿のことを「さわし柿/合わせ柿」と呼びます
ですから例えば、”平核無柿(さわし柿)”というような表記をすることもあります。
これで、「渋柿だけど、渋抜き処理されているよ」ということを表しているのです。

ちなみに中が表面と同じ綺麗なオレンジ色ではなく、黒ずんでいる柿を見たことがある人もいるかもしれませんね。
黒ずみはタンニンが凝固されたもので、一般的に「ゴマ」と呼ばれています

不完全甘柿は、種の有無・多少も甘さに関係する

タンニン以外にも、柿の渋みに影響を及ぼす要素がもう1つあります。
それは種があるかどうかで、種が多ければ多いほど、甘くなるのです。
しかし種に影響されるのは、不完全甘柿のみになります。

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完全甘柿/不完全甘柿の違い

完全甘柿の場合は種の有無に関係なく甘い品種になります。
種もほとんどなく、食べやすい品種だと言えるでしょう。
不完全甘柿は、種の有無に渋さが左右されます
種があれば甘く、ないものは渋くなる傾向にあります。
ですが、通常甘渋判定機と呼ばれる機械に通して渋みのあるものははじかれるようになっています。
そのため、渋い柿にあたることはほぼなくなっています。

完全渋柿/不完全渋柿の違い

上記で「不完全渋柿は渋抜きをする必要があり、渋抜きされたものはさわし柿(合わせ柿)と呼ばれる」ということはわかりましたよね。
これに対して、完全渋柿は「種の有無関係なく渋い」のです。
どういうことかと言いますと、渋み要素がタンニンと種の有無によって変わることに関係があります。

不完全渋柿には基本的に種がありませんから、渋抜きをしない限り甘くなりません
対して完全渋柿は、種があってもゴマが出来ずに渋いままなので、生食に適さず通常干し柿に加工されます。
もちろん、渋抜きさえすれば生食も可能です。

まとめ

文章ではいまいちわかりにくいので、表にまとめてみました。

分類主な品種種の有無
完全甘柿富有柿・次郎柿有るもの・無いもの両方甘い
不完全甘柿筆柿・西村早生柿有るもの・無いもの両方種有りは甘く、種無しは渋い
完全渋柿愛宕柿・三社柿有るもの・無いもの両方渋い
不完全渋柿刀根早生柿・平核無柿無し渋抜き処理済(さわし柿/合わせ柿)は甘い

食べやすく買いやすいのは、完全甘柿と不完全渋柿だとわかりますね。


売場で見ているだけでは、なかなか違いがわかりにくい柿。
種がなく甘い柿を選ぶ際は、”完全甘柿”もしくは”さわし柿”と表記されたものを選ぶといいということがわかりましたね。
品種でいえば、富有柿や平核無柿となります。

富有柿と平核無柿は人気がありますから、どの店に行っても必ずあると思いますので、是非探してみて下さい。

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