スーパーには、業界用語が多数存在しています。
そのなかでも「日配(にっぱい)」という言葉は、スーパーで働くのであれば、必ず知っておかなければならない基本の単語となります。
一般のお客さまにはなじみのない言葉だと思いますが、スーパーの従業員の間では日常的に使われている言葉なのです。
そのためスーパーで働くうえで日配の意味がわからなければ、仕事に支障をきたしてしまいます。
もし今スーパーの日配部門で働こうかと考えている方がいれば、日配部門ではどんな商品を扱うのかを知ったうえで検討してみてください。
日配は「毎日店舗に配送される食品」
そもそも日配という言葉は、「毎日店舗に配送される食品」の略称だと言われています。
しかしそれでは生魚や野菜・果物といった生鮮品や、お菓子や乾物などの一般食品も、毎日配送される食品だといえますよね。
とはいえ、日配品には生鮮品や一般食品とは明らかに違う定義があります。
その定義とは、以下のとおりです。
- メーカー品
- 要冷蔵
- 賞味期限/消費期限が短い
上記の条件を満たすものが、スーパーでは日配品として扱われています。
主な日配品としては豆腐や納豆、ヨーグルトや牛乳といった商品が挙げられます。
企業によっては、上記の条件には当てはまらないパンや卵も日配品の扱いとしているところがあります。
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日配部門は、洋日配と和日配というカテゴリーに細分化されています 。そのため日配部門で働くさいには、洋日配か和日配かのどちらかをメインの担当とすることになります。
人手不足の店だと、どちらも一通りこなせるようにさせられることが多いですね。
それでは次の項目では、洋日配と和日配それぞれについて、さらに詳しく紹介していきます。
洋日配は洋風の日配品
洋日配の洋とは洋風を意味し、洋風の日配品を略して洋日配と呼称されます。
洋日配のほとんどは乳製品ともいえる具体的な 洋日配の商品としては、牛乳・ヨーグルト・バター・プリン・デザートなど が挙げられます。
和日配の商品である豆腐や納豆に比べると、たしかに牛乳やヨーグルトは洋風な感じがしますよね。
さて洋日配の商品は数多く存在していますが、これらは大カテゴリーと、そこから細分化された小カテゴリーに分類することができます。
大カテゴリーと小カテゴリーは、会社によって多少違いがありますが、参考までに管理人が勤める会社での分類を紹介します。
それでは、以下の表をご覧ください。
洋日配 | 牛乳 | 牛乳 |
加工乳 | ||
飲料 | 野菜・果汁飲料 | |
珈琲飲料 | ||
豆乳飲料 | ||
ヨーグルト | ハードヨーグルト | |
ドリンクヨーグルト | ||
デザート | プリン・ゼリー | |
フレッシュデザート | ||
乳製品 | バター・マーガリン | |
チーズ |
5個の大カテゴリーと11個の小カテゴリーに分類されていますが、この表に示してある商品を洋日配では扱うことになります。
それぞれ特に説明は不明かと思いますが、なかでも聞き慣れない言葉が3つほどありますね。
加工乳、ハードヨーグルト、フレッシュデザート…これらが何のことだかわからない方も多いはず。
これらの単語を実務で使う機会は少ないのですが、念のため知っておくと役に立つかもしれません。
以下にその意味を示しておきます。
加工乳 | 読んで字の如く、牛乳を加工したものを指す 代表的なものに低脂肪乳が挙げられる |
ハードヨーグルト | プリンのように固めの触感のヨーグルトを指す プレーンヨーグルトもハードヨーグルトの一種とされている |
フレッシュデザート | 賞味期限が短いデザートを指す ケーキやシュークリームなどが主な商品 |
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最初は洋日配の取扱商品すべてを覚えられないでしょうが、業務をこなしていけば自然と覚えていくので心配する必要はありません。
和日配は和風の日配品
和日配の和とは和風を意味し、和風の日配品を略して和日配と呼称されます。
豆腐や納豆など大豆製品は和日配の代表格具体的な 和日配の商品としては、豆腐・納豆・漬物・麺類・佃煮・練製品など が挙げられます。
漬物や佃煮など、古くから日本人になじみのある食材が含まれているのが和日配の特徴といえるでしょう。
洋日配と同様、和日配も大カテゴリーと、そこから細分化された小カテゴリーに分類することができます。
大カテゴリーと小カテゴリーは、会社によって多少違いがありますが、参考までに管理人が勤める会社での分類を紹介します。
和日配 | 豆腐 | 豆腐 |
揚げ | ||
納豆 | 納豆 | |
漬物 | 浅漬け | |
古漬け | ||
麺類 | 和麺 | |
中華麺 | ||
佃煮 | 魚介佃煮 | |
煮豆 | ||
練製品 | ちくわ | |
さつま揚げ | ||
中華 | ギョーザ・シュウマイ | |
惣菜 | 玉子焼き・パック惣菜 |
8個の大カテゴリーと13個の小カテゴリーに分類されていますが、この表に示してある商品を和日配では扱うことになります。
ここで、いくつかの単語について説明をしておきます。
日常的に使う言葉ではないのですが、和日配を担当するのであれば、これらの言葉の意味はぜひ覚えておきましょう。
それでは、以下の表に単語とその意味を記します。
古漬け | 浅漬けよりも長期間発酵させた漬物のこと 目安としては1ヶ月以上漬けたものを指す |
和麺 | 日本独自の麺類であるうどんやそば、そうめんなどを指す呼び名 |
中華麺 | 中国発祥とされる麺類、ラーメンや焼きそばを指す呼び名 |
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こちらも和日配と同じく、最初から取扱商品すべてを覚えるのは難しいかと思います。
とはいえ、和日配と洋日配を同時に覚えさせられることはふつうありません。
先にどちらかを覚えてから、必要があれば覚えていくかたちを取ることが多くなっています。
ですから和日配担当になった場合は、とりあえず和日配の商品だけを覚えれば大丈夫です。
日配と言われてもどんな商品のことを指すのか、今まで見当もつかなかったのではないでしょうか。
そして幅広いジャンルの商品が日配に含まれていることに、驚いた方もいるかもしれません。
また会社によっては、卵・冷食・アイス・パンといった商品も日配部門の担当となることがあります。
自分が勤める店はどこまでの範囲が日配とされているのか、一度確認しておくのもいいでしょう。
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ちなみに日配で扱うパンはメーカーが製造するパンを指し、インストアで製造するパンは含まれません。
インストア製造のパンはベーカリー部門として分かれているか、もしくは別テナントとして独立していることがほとんどです。
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日配部門の商品は日持ちせず、商品管理がとても難しいとよく言われており、鮮魚や青果といった生鮮部門に通ずるところがあります。
しかし日配部門ではメーカーが製造した商品を扱っているため、生鮮部門のような加工作業はありません。
この点は食品部門と同じですね。
以上のことから日配部門は食品部門と生鮮部門、それぞれの特色を併せ持っているわけなんですね。
もしかすると全部門のなかで一番大変かもしれない、とも言われています。
とはいえ、大変だからこそ仕事のやりがいもまた大きいもの。
日配の取り扱い商品のなかに好きなものがあるようであれば、ぜひ一度日配部門で働いてみるといいでしょう。
新商品をいち早く知ることができたり、運が良ければサンプル品をもらえたりと、得することもありますよ。