スーパーなど小売業界で役立つ!5つの資格-販売士や登録販売者-

資格を持っていると就職や転職の際に有利だということは、みなさんもご存知かと思います。

スーパーにおいても資格を持っていると優遇されたり、資格を取得したことによって給料が上がったりといったメリットが受けられることもあります。

ただし、どんな資格でもいいというわけではありません。

スーパー(ひいては小売業界)向けの資格があるので、その中の資格でなければ、評価してもらえないのです。

それではいったい、どのような資格なのか見ていきましょう。


S検(スーパーマーケット検定)

 スーパーマーケット検定、略してS検は全国スーパーマーケット協会主催の民間資格 です。

民間資格であるにもかかわらず、 スーパー業界の中ではとても知名度があり評価される資格 となっています。

なるほどといった様子の男女スーパー業界で長く働くならS検の取得で優位に

そのため会社によっては、社員は必ずS検を受験するように定めていたり、人事考査をする際の評価として重要視しているところもありますから、持っておいて損はない資格だといえるでしょう。

ただし、 この資格が有用となるのはあくまでもスーパー業界の中での話であって、他の業界ではいっさい通用しませんから、留意しておきましょう 

さてS検はベーシック級・マネジャー級・バイヤー級・チェッカー技能検定・食品表示管理士検定という5種類にわかれており、この中から自分のキャリアや能力に合ったものを受験することになります。

それぞれの受験対象者は、ベーシック級→一般担当者、マネジャー級→チーフ、バイヤー級→バイヤー、チェッカー技能検定→チェッカー、食品表示管理士検定→すべての人となっています。

今ならベーシック2級は全国スーパーマーケット協会公式ホームページから、オンラインで受験することができます。

ただし合格証書等は発行されませんので、あくまでも予習として受けてみるといいでしょう。

衛生管理者

 衛生管理者は厚生労働省が認定する国家資格で、その役割は職場の環境を安全に保ち、危険を防止すること となっています。

第1種と第2種がありますが、 第1種は工業系などごく一部の業種で求められ、スーパーを含む大半の業種では第2種で対応が可能となっています 

ちなみに 第1種は第2種の上位互換なので、第1種を取ってしまえばあとから第2種を取る必要がなくなります 

とはいえ正直、衛生管理者はみずから進んで取得するというより、会社側から取得を命じられることが多い資格のようです。

なぜなら50人以上の労働者が在籍している会社は、必ず衛生管理者が一人以上存在していなければならないと定められているからです。

個人的には、無理して取得する必要はない資格だと思います…。

食品衛生責任者

 食品衛生責任者は、各都道府県によって認定される公的資格 です。

飲食店のような食品を製造する施設や、スーパーのように肉類魚類を販売する施設では、食品衛生責任者を置くことが条例によって定められています。

鮮魚部門の女性従業員スーパーでは精肉・鮮魚・惣菜・青果に関係する

そんな食品衛生責任者の役割は、職場の食品衛生面を監督し、食中毒などを未然に防ぐように努めたり、法令違反を犯さないようにすることとなっています。

 資格を取得するにあたって特別な条件などはなく、原則として誰でも受講料(約1万円)を支払って、数時間の講習に出席すれば、資格が付与されます 

なお、医師や栄養士など特定の資格を持っている場合は、講習が免除されます。

そして一度資格取得してしまえば、その後は数年に一度行われる講習会に出席するだけで、資格は永続的に有効となります。

ちなみに一つ上の項目で紹介した 衛生管理者と、この項目で紹介している食品衛生責任者との関連性はまったくありません 

似て非なるものですから、間違えないように注意しましょう。

販売士

 販売士、別名リテールマーケティング検定は、商工会議所が実施している公的資格 です。

こちらもS検のように、自分のキャリアに応じたレベルの級を選んで受験することができます。

具体的には1~3級まであり、受験のレベルの目安は3級→一般担当者、2級→チーフ、1級→店長となっています。

そして 小売業界では、昇進や昇給の際に販売士(多くの場合2級以上)を持っていると優遇される ことがあります。

それでは3級を取る意味はないのかというと、そうでもありません。

3級といえども、小売業に携わる人間なら知っておくべき知識をしっかり学んでおかなければ合格できませんし、けっして取得が簡単というわけではないのです。

とあるデータでは3級でも合格率は約50%と、合格率は思っているよりも高くないということが明示されています。

同じような資格のS検と比べてみてもこちらは公的資格となり、幅広い業界での知名度もありますから、3級であっても販売士の方が価値は高いといえるでしょう。

 S検と販売士、どちらを取得するかで迷ったら、迷わず販売士を選ぶことをおすすめします 

登録販売者

 登録販売者は第2類・第3類医薬品の販売を認可する国家資格 で、”販売者”となっていますが、区分上は医療関係者となります。

第2類・第3類医薬品を扱う店は登録販売者を在籍させる必要があり、 登録販売者がいない場合は医薬品の取り扱いができません 

薬剤師さん医薬品は登録販売者と薬剤師しか取り扱えない

※ちなみに第1類医薬品を扱う場合は、登録販売者ではなく薬剤師を在籍させなければならないと定められています。

今やコンビニやスーパーとドラッグストアが合体したような店も多く存在していますが、このような形態の店では必ず登録販売者が存在していることになります。

この先もこのような形態の店舗が増加すると見込まれていますので、登録販売者は需要が高く、一度資格を取ってしまえば引く手あまたとなります。

 時給が高いなど待遇も一般よりもよいことが多く、将来性もあるので、積極的に取得を狙いたい資格 といえるでしょう。


登録販売者のような有名な資格から、S検といったマイナーな資格まで、5つの資格を紹介しました。

以上の資格の中には、小売業界に限らず生かすことができる資格もありますから、スーパーという業界を離れてもきっと、資格が役に立つはずです。

もし気になった資格がありましたら、この機会にスキルアップしてみるといいでしょう。

また正社員のみならず、パートやアルバイトでも資格は持っておいて損はありません。

特に登録販売者はドラッグストアが台頭しているこの時代において、とてもおすすめできる資格となっています。

潰しもききますし、この5つの資格の中でどれを取ろうか迷ったら、登録販売者にしておけば後悔することはないかと思います。


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