「スーパーのお仕事」カテゴリーアーカイブ

スーパーの業務に関する詳細を知りたい方へ向けての記事がまとまっています。

スーパーの社員、役職毎の仕事内容は?-昇進の流れも紹介-

スーパーでバイトをしていると、チーフや店長といった役職の社員と接する機会もあります。

しかし、その方たちが具体的にどんなことをしているのかはよくわかりませんよね。

今回は普段知ることのない、役職毎による仕事内容や昇進の流れをお見せします。

特にスーパーの社員になることを考えている方にとって、参考になるはずです。


主な役職一覧

ではここから、主な役職&仕事内容について解説していきます。

各企業によって多少呼称や仕事内容が異なっている役職もありますが、ご了承ください。

平社員(役職なし)

平社員は、役職が何もついていない社員のことです。

多くの人が、入社するとまずはここからスタートします。
(引き抜きなどで特別待遇の方は入社してすぐにチーフやバイヤーというケースもありますが)

 基本的な業務はバイトやパートたちと同じで品出しや商品の加工、それから発注や伝票処理といった業務が中心 となってきます。

発注は利益に直結する重大な作業ですので、バイト・パートには任せず社員のみが行う方針の企業も多々あります。

小さな店で社員が1人しかいない部門の場合、平社員でありながらもチーフと同じ仕事をしなければなりません。

チーフ/マネージャー/主任

平社員からワンランクUPすると、呼称が企業によって異なっていますが主にチーフ/マネージャー/主任といった職位になります。
(この記事では、以下チーフと表記します)

また、 大きな店舗になるとチーフの下にさらにサブチーフが存在 します。
サブチーフが存在する店では、平社員→サブチーフ→チーフという順に出世していきます。

 チーフ職が平社員と異なる部分は、まず部門の責任者として売上に対するプレッシャーがかかってくる点 です。

売上やロスデータを見て、どうすれば売上を伸ばせるのか・ロスを減らせるのかなどなど、利益を上げる策を常に考えなければなりません。

そうして考えたうえで、平社員やバイト・パートに発注や売り場づくりの指示を行います。

さらに定期的に開かれる 部門会議にも出席しなければならず、会議資料の作成など付随した業務もこなす必要があります 

そして、自部門に所属する部下たち(平社員やバイト・パート)の管理も行わなければなりません。

その最も重要な仕事として、いかに人件費を無駄にせず、上手く店が回るように考えたうえでのシフト作成があります。

勤務に制限が多い主婦や学生たちから、文句の出ないようにシフトを組むことは一筋縄ではいきません。

もし急な欠勤などで人手が足りなくなった場合は、休日であっても急に出勤しなければならないこともありますが、そのような際にはチーフが優先的に穴埋めをします。

チーフが自分の身を削ってくれているからこそ、部下はしっかり休むことができるというわけなんですね。

副店長/店次長/店長代理/店長補佐

さまざまな呼称が存在していますが、どれも店内では店長に次ぐ立場となります。

 企業によっては副店長(店次長)と店長代理(店長補佐)の間でも序列をつけていることも あり、その場合は副店長(店次長)の方が位が高くなります。

店長が不在の際には、代わりに様々な業務に対応しなければならず、 店長が行う仕事についてほぼ全てマスターしなければなりません 

それもそのはず、未来の店長候補として試されているのですから、ここで上手く立ち回れるかどうかが出世に関係してきます。

多くの場合、一定期間部門チーフを経た者の中から優秀な人間だけが、次のステップとしてこの職位にたどり着けるのです。

店長

店に関わる様々な事柄に対して、権限を持っているのが店長です。
まさに店の長ですね。

 店長の主な業務は、本部の店舗運営陣から指示を受けながら店舗運営を行っていくこと です。

具体的な内容として、 全部門の売上や予算の管理・全従業員の勤怠管理など 、業務は多岐に渡ります。

そのため、自分が未経験の部門に関してもフォローする必要が出てきます。
部門チーフと同じく、売上を伸ばしたりロスを減らす政策を考えなければならないのです。

しかも、部門チーフよりもさらに込み入った部分まで綿密に。
店長ですから「自分が経験していない部門はわからない」なんて言い訳は通用しません。

店長に選ばれる人物は、多くが副店長やバイヤーを経験した人物の中から、さらに有望な者が多くなっています。

店長となったあとの進路としては、昇格してSVになる・バイヤーとしてまた違った道を歩む・降格となり副店長からやり直す…の主に3パターン存在します。

どうなるかは、その人次第となり誰にもわかりません。

夜間店長/ナイトマネージャー/夜間責任者

読んで字のごとく、夜間(夕方~閉店)の責任者のことです。

 業務は品出しやレジ応援といったバイトが行うような簡単な作業から、売上金の管理まで多岐に渡っています 

店長の代理となるので、スキルやキャリアが必要かと思われますが、意外とそうでもありません。

日中、各部門に所属している平社員が任されていることもありますし、店によってはバイトの夜間店長もいたりします。

SV(スーパーバイザー)/エリアマネージャー

上記までは店舗に所属している従業員についてでしたが、SV/エリアマネージャー(以下SV)は店舗ではなく本部の店舗運営部に所属しています。

 本部から出される政策を実行するために、このSVが本部と店舗とのパイプ役になって、各店舗の店長に指導していく のです。
そのため、自分が担当している店舗を巡回することが主な仕事内容となっています。

企業によってはバイヤー職の仕事を兼任という形をとっているところもありますが、少数でしょうね。

また 店舗数の多い企業ではエリア毎に担当を決めて、エリアマネージャーというような形をとっています 
ですから、それぞれのエリア毎にエリアマネージャーが存在しているということになります。

このSVという役職は、地域トップクラスの大型店の店長としての経験があり、かつ優秀な成績を収めた人間のみに与えられます。
店長やバイヤーと比べても、SVに選抜される人間の数は限られています。

そのため、将来の幹部候補といっても過言ではありません。

バイヤー

商品の買い付け(仕入れ)を担当する役職で、こちらも店舗ではなく本部の商品部に所属となっています。

さらに、 バイヤーの中でも優秀な方はチーフバイヤーとして選出されることがあり 、一つの部門でチーフバイヤーとバイヤーが存在していることもあります。

そしてバイヤーの下で勉強をしていく、見習いバイヤー的な存在の サブバイヤーという役職が存在していることも 

基本的には部門チーフを経験したあと、中でも見込みのある人間が選ばれる傾向にあります。

なぜかというと、さらに担当部門に関しての知識を深めるという意図もあるからです。

そのため普通は自分が担当している(いた)部門のバイヤーとなりますが、場合によっては未経験の部門のバイヤーとなることもあります。

余談ですが店長以上の役職に就くためには、様々な部門での経験が必要となってきます。

そう考えると、いきなり未経験の部門でバイヤーを任されるということは、かなり将来有望だと見込まれているといえるでしょう。

 バイヤー業務のメインである仕入れ方法は、メーカーや生産者との商談を行ったり、青果や鮮魚の場合だと卸売市場に直接出向いたりさまざま です。

特に商談を行うことは、バイヤーにとって非常に重要な仕事です。

商談では新商品を自社で取り扱うかの判断を下したり、仕入れ価格などの価格に関しての交渉を行っています。

他にも各店のチーフに対して売場作りの指示を出したり、売り込みしてほしい商品について伝達したりといった仕事をしています。

平社員から、どのように昇進していく?

各役職についてわかったところで、平社員からどのような流れで出世していくのかを図にしました。

ここからは詳しい説明をしてきます。

 まずは平社員からチーフを目指す ことになります。

というのも チーフに昇格したら、その先は副店長もしくはバイヤーへと進む道が開ける からです。

副店長・バイヤークラスから平社員に降格ということはよほどのことがない限り、通常ではありえません。

難しいのはそこから先で、 副店長・バイヤーから店長に昇格となるのは、能力的に優秀な人物のみ となります。
副店長やバイヤーを何度も交互に経験したのち、ようやく店長になれた、という人もいます。

また、 店長からSVへの道もかなり険しくなっており、SVは店長経験者でもほんの一握りの人間にのみ与えられる、超エリートコース となっています。

また、特殊な事例もあります。

現に私の勤める会社ではあまりの人手不足のために、正社員になって間もない社員がいきなりバイヤーを任されることになったのです。

ふつうはチーフを経験しないと就くことができない職務であるにも関わらず、です。

なぜこんな異例の昇進になったのか本人に聞いてみたところ、「他の人よりも一生懸命仕事をしたという自負はある」とのこと。

やはり自信をもって仕事する人は、周囲から認められるということなんでしょうね。
本人のやる気もあるでしょうけど…。


例外もありますが一般的にはやはり成績や勤続年数によって、昇格か降格か判断されます。

常に人手不足な業界なので、もしかしたら他業種よりは出世も早いかもしれません。

なお店長クラスからは幹部候補となるため、会社にとって必要不可欠な存在となっていきます。

しかも大手企業は幹部クラスになると年収が1000万オーバーともいわれており、その待遇のよさは計り知れません。

この業界は決して待遇がいいとはいえませんが、幹部になれば高給取りになれる可能性があるのでみなさんも目指してみてはいかがでしょうか。