スーパーで勤める正社員は、業務の一環として競合店調査を行うことがあります。
主にチーフやバイヤーが行う業務なので、バイトや平社員は競合店調査の実態について知らないことでしょう。
バイトはともかく、平社員の方は今後競合店調査を行うことがあるかもしれません。
競合店調査を行う理由やその調査方法について、予習しておきましょう。
競合店調査とは
競合店調査とはその名のとおり競合店の調査をすることで、小売業やサービス業でよく行われています。
自分が勤める店と競合店の価格・売場・客付きなどを比較し、競合店に劣っている点があれば、その部分を改善していくことために行われています 。調査の対象となる競合店は、自分が勤める店と商圏が重なっているいくつかの店が選ばれますが、仕事熱心な方は自主的にいろんな店の調査を行っています。
競合店調査は違法すれすれの行為
ちまたで競合店調査は違法行為だとも言われていますが、あながち間違いでもありません。
一般客のふりをしてこっそり同業他社に調査しに行くわけですから、競合店調査は一種のスパイ行為ともいえるわけです 。しかし 明確に違法だと法律で定められているわけではありませんから、グレーゾーンといったところでしょうか 。
またこの業界は、お互いに競合店調査を行っているのが当たり前となっていますから、暗黙の了解となっている部分もあります。
とはいえ、堂々と競合店調査を行うわけにはいきません。
一般客を装って、なるべく自然に調査する あからさまにメモを取る、写真を撮るといった行動はNGです 。万が一店側にこれらの行為が発覚した場合は、不審者として声をかけられてしまうかもしれません。
競合店からすれば、競合店調査で訪れる人たちは招かざる客となるわけですから、当然気分のいいものではありません。
自分たちも競合店調査を行っているとはいえ、できる限りこっそりバレないようにしてもらいたい、と考えているのです。
競合店調査の最善策は写真撮影やメモを取らず、自分の記憶に残しておくことですが、それはなかなか難しいですよね。
そのため最近では商品名と価格をつぶやき、こっそり録音しておくという調査方法がメジャーとなっているようです。
競合店調査は、店をよりよくしていくために必要な業務となっています。
どんな店でも、1人でも多くのお客さまに選ばれる店になるために日々努力し続けています。
しかし、ときには行き詰ってしまうこともあります。
そこで競合店を見ることによって、自分の店には何が足りないのか?という部分を見い出せたり、客観的に自分の店を評価することができるというわけです。
そして見えてきた課題をどのようにして解決していくのかを考えるのが、競合店調査の本質的な部分だといえるでしょう。