スーパーの青果部門は、生鮮部門のなかで人気がある部門です。
そのため接客が苦手な方は、レジや品出しを避けて青果部門でバイトしようと考える人も少なくありません。
しかし、青果部門の作業に包丁を使うカット作業があるのかどうか、そして何をどのように切るのかについて気になるという人もいるようです。
今回はそれらの疑問について、青果担当者である管理人が答えていきます。
包丁はほぼ間違いなく使うことになる
青果部門の従業員は、一見すると品出ししかしていないようにみえるかもしれません。
しかしお客さまの見えないところでは、袋詰め作業をしたり、もちろん野菜や果物のカット作業も行っています。
青果のカットは料理経験がなくても問題なしですから 青果部門でバイトするなら、ほぼ間違いなく包丁を使うと思っていてください 。
ただし、かなり大きな店では品出し担当とカット担当、袋詰め担当と分担制をとっている場合があります。
そのような分担制の場合は、きっちり自分の担当が決まっているので、基本的には自分の担当外の仕事をすることはありません。
とはいえカット担当の人が足りないときなど、カット作業を手伝わなければならないこともあるかもしれません。
このようなことを考えると、やはり青果部門の担当者は包丁を使わざるをえないといえます。
野菜のカットはとても簡単
青果部門では包丁を使わなければなりませんが、みなさんが心配するほど難しい作業はしていません。
特に 野菜のカットはとても簡単で、その多くは半分(1/2)にする、適当に切るなどで技術は一切不要です 。
以下に、おもな野菜とその切り方を一覧にしてみました。
- キャベツ(1/2、1/4カット)
- レタス(1/2カット)
- 大根(1/2カット)
- 白菜(1/4カット)
- かぼちゃ(1/4カット)
- 長芋(適当にカット)
- れんこん(節ごとにカット)
上記の中で、唯一 かぼちゃだけは切るときにコツが必要 となりますので、ここでそのコツを紹介します。
まず、かぼちゃをまな板にしっかり固定するところから始めましょう。
かぼちゃは個体によっては、とても形がいびつとなっており、まな板に置いてもきちんと固定することができないことがあるのです。
もしまな板にしっかり固定していないまま包丁を動かすと、間違って手を切ってしまう危険性が高くなります。
そこで ヘタを削り取り、削って平らになったヘタ側を下にしてかぼちゃをまた板に置きましょう 。
これでかなりかぼちゃが安定して、切りやすくなるはずです。
そして切るさいに、 かぼちゃに刻まれている少し薄緑色の線を目安にして包丁を入れると、どこに刃を入ったかわかりやすくなります 。
薄緑色の線に沿って刃を入れるのがコツ 刃を入れたら、てこの原理で一気に体重をかけて切ってしまいましょう 。硬くて一度に切れないのであれば、無理をせずその反対側にも刃を入れて、少しずつ切っていきましょう。
刃が底まで通らずに一度抜きさるさいには、抜くときの勢いで刃が変な方向に向けられてしまわないかに十分注意してください。
自分はもとより、周囲に他の人がいる場合は特に気をつけなければなりません。
なんとか1/2にカットできたら、さらに1/2を半分にして1/4を作りますが、ここまでくればもうあとは素直に真ん中に刃を入れるだけです。
かぼちゃのカットが難しいのは最初1/2にするときだけなので、コツさえつかめばかぼちゃのカットが苦痛に感じなくなるはずです 。ちなみに、店によってはかぼちゃカッターという専用の包丁兼まな板が置いてあることもあります。
かぼちゃカッターは、まな板にかぼちゃを固定しやすいような工夫がされており、包丁も一点で固定されているので、とても使いやすくなっています。
果物のカットは慣れるまで難しい
野菜のカットが簡単なのに対し、 果物のカットは見た目を美しく切らなければならないことなどから、慣れるまでは難しい といえるでしょう。
おもにカットする果物は以下のとおりです。
- パイン(サイコロカット)
- メロン(1/2カット、サイコロカット)
- すいか(1/8カット、1/6カット、サイコロカット)
野菜と比べると種類は限られていますが、ふだんこれらの果物を切る習慣がない人からすると、難しく感じることでしょう。
メロンの1/2カットやすいかの1/8、1/6カットは、単純に1個を等分していけばいいので簡単ですがね。
これらの果物を 細かくサイコロ状にカットしていくのが、手間暇がかかりますし、複雑な工程となるので、切り方をマスターするまで苦戦するかと思います 。
文字で切り方を説明するのはとても難しいので、動画を紹介します。
今回紹介している動画は、あくまでの切り方の一例です。
もっと切りやすい方法もあるかとは思いますが、まったく果物を切ったことがない、どこから切ればいいかもわからないという方には参考になることでしょう。
ただし、店によっては切り方が指定されていることもあるので、指定がある場合はそれに従ってくださいね。
やはり青果部門ではカット作業が行われているため、そのさいに包丁を使うことになります。
すべての青果物のカットを外注してしまえば、店でカットすることはなくなるでしょうけれど、現実的ではありません。
ムダな経費を削減するためにも、店内でカット加工をするしかないわけです。
さて、包丁をふだん使わないから、指を切りそうで怖いな…と不安になっている方もいるでしょう。
管理人の実体験ですと、青果物のカット作業で指を切ったことは一度もありません。
ただし指を切りそうになったことは何度かありますので、どうしても包丁を使うことに抵抗がある方は、青果部門での作業は厳しいかもしれません。
品出し担当や袋詰め担当になって、極力カットする機会を少なくしてもらうという手もありますけどね。
個人的にはダンボールやプライスカードなどの紙類を触っていてスパッと指を切ってしまうことが多いので、そちらのほうがカット作業よりある意味危ないと思います。
とにかくみなさん、スーパーでの作業は青果部門に限らず指を切ってしまいやすいので、その点は覚悟しておきましょう。