姿形が違っているみかんとオレンジですが、実はこれらはほぼ同じだといっても過言ではないのです。
その証拠に、一般的に春みかんとされているカラマンダリンはマンダリンオレンジという品種の中の1つであったりするのです。
一体みかんとオレンジはどう関係していてどう違っているのか…オレンジについて詳しくみていきましょう。
オレンジはミカン科ミカン属の果実
オレンジは原産をインドとする、ミカン科ミカン属の柑橘です。
つまり 「みかん」という大きなカテゴリーの中に、「オレンジ」という小さなカテゴリーが存在している のです。
このことから、オレンジ=みかんといっても過言ではありません。
ちなみに普段私たちがみかんと呼んでいるものは、正式には「温州みかん」といい、英語では”satsuma orange”または”mandarin orange”と表記されます。
どうやら、 英語ではみかん=オレンジ となっているようです。
日本へは明治時代に伝来しましたが、国内での生産は今日においてもほとんど行われておらず、 流通しているものの大部分はアメリカなどからの輸入品 となっています。
品種はさまざま存在していますが、 特に著名なものとしてネーブルオレンジとバレンシアオレンジ の2種類があります。
ネーブルオレンジ
ネーブルとは「へそ」という意味であり、その名の通り 果頂部(つまりケツの部分)にへそのような窪みがある ことがわかります。
このへそはネーブルオレンジの大きな特徴となっており、このへその有無で他の品種との区別をすることができます。
甘味と酸味のバランスがよく、濃厚な味 を楽しめます。また多汁でジューシーではあるのですが、 果汁の劣化が早い ため、ジュースなどの加工には適していません。
そのため、加工するよりも生食におすすめのオレンジとなっています。
種もほとんどありませんから、非常に食べやすいですよ。
ただしくし形に切り分けようとしても、へその部分があるため、綺麗な形にはなりませんので、 飾り切りする際には注意が必要 です。
バレンシアオレンジ
オレンジといえばバレンシア、というほど オレンジの代表品種 となっています。
ネーブルオレンジに比べると 種が多く、酸味が強い という特徴があります。
また、綺麗なくし形にも切りやすいので、飾り切りにも適しています。
生食はもちろん、ジュースなどに加工してもおいしくいただけます。
「春みかん」はマンダリン!
ネーブルオレンジやバレンシアオレンジとは別の種類になりますが、マンダリンオレンジも有名な品種の一つです。
こちらもミカン科ミカン属の柑橘で原産もインドと、他のオレンジたちと基本的な部分は共通しています。
果皮がとても薄く手でむけることと、酸味が弱く糖度が高い ということが特徴となっています。日本では春のみかんとして、マンダリンオレンジの一種である「カラマンダリン」という品種が多く出回っています。
カラマンダリン
カラマンダリンもミカン科ミカン属の柑橘で、カラオレンジ・カラという呼び名でも知られています。
上述のように、 春のみかんとして4~5月頃に出回る品種 で、いわゆる極晩生種のみかんとなります。
見た目は温州みかんに近く 、オレンジという呼称がついているのに、全くオレンジとは思えません。極晩生種のため 甘みが強く、ジューシーな味わい で、個人的には春の柑橘類の中でも最もおすすめです。
主な産地
オレンジは そのほとんどが、アメリカやオーストラリアからの輸入品 となっています。
ただし、少量ではありますが国内でも栽培されており、 国産品は広島・和歌山・愛媛などの中国四国地方が主な産地 となっています。
また、マンダリンオレンジの一種・ カラマンダリンは愛媛で盛んに生産 されています。
鮮度チェック方法
オレンジの鮮度チェックは、 カビが生えているかどうかを見る だけでいいので、比較的簡単です。
しかし、 見た目が綺麗でも中の果肉が黒ずんでいたり、水分がなくカスカスだったりなど、傷んでいるケースも 多々ありますから、完全な鮮度チェックは残念ながらほぼ不可能です。
オレンジはみかん属の柑橘だということを、知っていたという方がどれほどいるでしょうか。
今まで全くの別物だと思っていたオレンジとみかんが、こんなにも類似する関係だったなんて…意外ですよね。
そしてマンダリンオレンジの一種・カラマンダリンが春みかんとして称されていることからも、オレンジ≒みかんだということは明白となっています。
特にマンダリンオレンジは、みかんそのものといっても過言ではないくらい似ていますし、ここまでくるとオレンジとみかんの境目がもうわからなくなりますね。
日常的に両者の違いをあまり意識することはないと思いますが、オレンジはみかんと同類だということを知っておいて損はないでしょう。
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