ごぼうやさといもは、はっきりいって野菜のなかでも目立たない存在です。
見た目の地味さもあいまってか、主役として扱われる機会は少ないのが現状となっています。
しかし、そんなごぼうとさといもがなくてはならない料理があります。
それはずばり、おせち料理です。
和の食材をふんだんに用いたおせち料理には、さまざまな意味合いが込められているということはみなさんもご存知かもしれません。
ごぼうでしたら土の中に根を細く長く張り巡らせることから、家庭の安定を願うとされています。
さといもは親いもに子いもが次々できあがることから、子孫繁栄を意味します。
このように、ごぼうもさといもも縁起物として重宝されているわけですが、これらの野菜についてあまりよく知らない方も少なくないかと思います。
ここではそれぞれの旬の時期や主な調理法についてなど、おさえておきたい情報を紹介しています。
ごぼうとさといもについて気になっているという方、どうぞご覧ください。
ごぼうを食べるのは日本だけ?!
ごぼうは原産をユーラシア大陸とするキク科ゴボウ属の植物で、食用とするのは根の部分になります。
しかし世界的に見るとごぼうを食用としているの日本だけで、他国ではハーブや漢方薬などの薬草として用いています。
なんでも、外国人からするとごぼうはただの木にしか思えないのだとか。
日本人には当たり前のものが、外国人には奇特なものとして映っている一例だといえるでしょう。
そんなごぼうについて、さらに詳しくみていくことにします。
レア度 | ★☆☆☆☆ |
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主な産地 | 青森県・茨城県・北海道 |
主な品種 | 長根種 |
主な調理法 | きんぴら・かき揚げ・たたきごぼうなど |
旬の時期 | 11月~1月ごろ |
ごぼうの品種は長根種と短根種とに大別され、長根種は関東地方、短根種は関西地方で主流の品種とされています。
売場では特別どちらなのか表記はされませんが、 長根種は細長く、短根種は太く短い というように見た目に大きな差があるため、容易に判別することが可能です。
ただ、現在では一般的には長根種がメインの品種とされています。
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ごぼうは通年販売されていますが、旬のものが出回るのは冬場になります。
れんこんやにんじん、さといもとともに、おせち料理で用いられることもあってか、一年のなかで最大の需要が見込まれる時期でもあります。
主な調理法としてたたきごぼうはもちろんのこと、きんぴらやかき揚げなどの和食には欠かせない存在だといえるでしょう。
ごぼうは皮に泥がついているものですが、あらかじめ泥が落としてある洗いごぼうも販売されています。
調理のさいに少しでも手間を省きたい方は、洗いごぼうを使用してみるといいでしょう。
しかし 洗いごぼうは泥つきごぼうよりも風味が劣る、劣化するスピードも早い という欠点もあります。
その点泥ごぼうのデメリットといえば、泥を洗い流す手間がかかることくらいしかありません。
手間さえ惜しまないのであれば、断然泥ごぼうを選ぶことをおすすめします。
新ごぼうは春夏の味覚
新ごぼうとは、春~初夏にかけて出回る若取りのごぼうのこと を指します。 洗いごぼうによく似た風貌をしている旬は6~7月ごろですが、早いところでは年明け前後から店頭に並んでいます。
新じゃがいもや新たまねぎ同様、春を感じさせる食物だといえますね。
大きさは30cm程度で皮の色は通常のごぼうよりも薄く、やわらかい肉質と上品な香りが特徴 。おもに熊本など九州地方で盛んに生産されています。
さといもは球根も茎も食べられる
さといもは原産を東南アジアとするサトイモ科サトイモ属の植物で、茎の地下部分(球根)と葉柄の部分を食用としています。
このうち葉柄の部分はずいきと呼ばれ、知る人ぞ知る存在として知られています。
日本へ伝来したのは縄文時代ともされており、古来から日本人には親しみのある食物のひとつになります。
それでは、ここからはさといもの基本的なデータをみていくことにします。
レア度 | ★☆☆☆☆ |
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主な産地 | 埼玉県・千葉県・宮崎県 |
主な品種 | 石川早生・土垂・八つ頭 |
主な調理法 | 芋煮・衣かつぎ・筑前煮など |
旬の時期 | 10月~12月ごろ |
さといもには数多くの品種が存在していますが、そのなかでも 早生種の石川早生・定番品種の土垂(どだれ)は著名な品種 だといえるでしょう。
そのほか八つ頭はおせち料理によく使われるほか、葉柄をずいきとして用いる品種として知られています。
ただし店頭において品種名が表記されることは珍しく、特別品種を気にする必要はありません。
通年出回っているさといもですが、 秋から冬の時期が旬 となります。
この時期には芋煮会が行われたり、筑前煮など煮物料理の出番が多くなるなど、さといもを味わうにはまさに絶好のシーズン。
ごぼうや栗と一緒に調理すれば、秋の味覚を充分に満喫できること間違いなし!
ずいきは茎の部分
さといもの茎の部分はずいきと呼ばれ、煮物や和え物として食されています。
ずいきとその葉。赤い茎の部分がずいき赤ずいき・白ずいき・青ずいきの3種類が存在していますが、 一般的にずいきといえば赤ずいきを意味します 。
中はスポンジ状ですが 口あたりはシャッキリ、ただしアクが強いため調理のさいにはアク抜き必須 です。
旬は6月~9月ごろくらいまでで、一般的に店頭で入手が可能なのはこの時期だけです。
またいもがらという、ずいきを乾燥させたものもありますが店頭では取り扱っていないところも多く入手困難な代物となっています。
ごぼう・さといもの鮮度チェック方法
ごぼうとさといもではチェックポイントがまったく異なっていますので、それぞれ別々に分けて鮮度チェック方法を紹介します。
ごぼうは見極めが難しい
ごぼうは非常に鮮度の判断が難しい野菜です。
泥に覆われているため、カビが生えていてもわかりにくいのです。
店頭では匂いを嗅いだり中を切って確認するということもできませんから、なおさら鮮度を見極めるのは困難なもの。
そんなごぼうの鮮度チェック方法はピンとハリがあるか、しっかりとした重みがあるかを確確認することです。
手に取ったときにだらんとしおれてしまうものや、なんだかやけに軽さを感じるものは劣化している といえるでしょう。さといもは溶けと芽に要注意
さといももごぼうと同じく泥に覆われているため、鮮度の見極めはなかなか難しいところ。
とはいえ、 さといもは劣化すると溶ける ので、手にとってじっくりと見れば判別は容易です。
また他のいも類同様、 芽が出ているものは長期間経過している ので、その点も気をつけてチェックするようにしましょう。
ただし、見た目がキレイだからといって安心してはいけません。
溶け出す寸前の個体を見分けるためにも、できれば触ってやわらかくなっていないかを確認することをおすすめします。
ごぼうとさといもは年中見かけるものの、食卓に上がる機会は少ない食材かと思います。
もしかすると、ごぼうやさといもはまったく食べないという方もいたりして?
たしかにこれらの野菜は和・洋・中とどんな調理でも活かせるものではなく、用途が和風料理に限られますから、なかなか使いにくいというのも否めません。
そんなごぼうやさといもが大々的に用いられるのはおせち料理ですが、その理由はずばり縁起物であるからです。
縁起物であるこれらの野菜は、ふだんの調理でもゲン担ぎにぜひ取り入れたいところ。
豚汁や芋煮といった鍋や煮物の具材にすると、手軽に摂取することができますよ。
夏場はちょっとむずかしいかもしれませんが、寒い冬場にはとてもおすすめです。
同じ縁起物であるにんじんやれんこんを入れると、なおのことよし。
調理のさいに皮をむくなどの下処理が面倒だという方は、水煮のごぼうやさといもを使用すると手間なく便利ですよ。
さぁこれからは、積極的にごぼうやさといもを摂取して運気UPを願いましょう。
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