レモンとライム、ゆずとすだちとかぼす、これらの使い分けをきちんとできる人はなかなかいません。
どれも似たようなものだと思っている人も少なくないのです。
しかしそれぞれには特性がありますから、一見すると同じに見えても、やはり使い分けすることが大切となります。
そもそも、ゆず・すだち・かぼすは野菜ではありません。
便宜上野菜コーナーに置かれてはいますが、ミカン科ミカン属のれっきとした果物なんですよ。
みなさん、知っていましたか?
ちなみにレモン・ライム・ゆず・すだち・かぼすといった、酸味が強く生食に適さない果実は、香酸柑橘類と称されています。
今回はこの香酸柑橘類について、それぞれ詳しくみていくことにします。
レモンとグリーンレモンの違いは…
レモンにヨーロッパやアメリカのイメージをいだく人は、多くいるかと思います。
しかし意外なことに原産はインドで、そこからヨーロッパやアメリカに伝わっていったのです。
日本へは明治時代に伝来し、今日では欠かせない存在となっています。
そんなレモンは、その 酸味の強さから生食には用いられず、果汁を利用したレモンティーや料理の付け合わせとしてよく利用される 果物です。
それでは、そのほかの基本的なデータについて下記をご覧ください。
レア度 | ★☆☆☆☆ (国産のものは★★★☆☆) |
---|---|
主な産地 | 広島県・愛媛県・和歌山県 |
主な輸入元 | アメリカ・チリ |
主な品種 | リスボン・マイヤーレモン |
主な調理法 | レモンティー・レモンジュース・料理の付け合わせ |
旬の時期 | 国産のものは10月~12月 |
レモンはその大部分が輸入品で、アメリカやチリが主な輸入元となっています。
ただ、輸入レモンには果皮に農薬や防カビ剤が多く残留しているといわれています。
そのため、安全性が高い国産のレモンを買い求める人も少なくありません。
しかし 国産レモンは需要は高いわりに生産数は少なく、収穫時期も限定されているため、入手がなかなか難しい代物 です。
もしも確実に国産レモンを入手したいのであれば、ネット通販を利用するのが一番でしょうね。
ちなみに国産レモンのなかでも果皮が緑色~黄緑色のものは、成熟する前に収穫されたものとなります。
他の柑橘類と同じで初めは緑色の果皮をしていますが、熟すことによってだんだんと黄色になっていくわけです。
このような 果皮が緑色のものは、グリーンレモンと呼ばれて区別されています 。
国産レモンの主な産地は広島県・愛媛県・和歌山県といった、柑橘の栽培がさかんな地域となっています。
レモンはミカン科ミカン属の柑橘なので、みかんやオレンジなどと一緒に栽培を行われているケースが多いんですね。
旬の時期は10月から12月と、一年のなかでもわずかな期間となっています。
輸入レモンの場合は通年、店頭に並んでいますので特に旬はありません。
主な品種は、サンキストでおなじみのリスボンとマイヤーレモンです。
マイヤーレモンはコロンとした丸さが特徴通常、売場に置いてあるレモンはたいがいがリスボンとなっています。
マイヤーレモンは形が丸っこく、果皮もオレンジ色と黄色が混ざったような色をしています。
味もリスボンとは異なり、酸味が弱く甘みがありますから、マーマレードやジャムに適したレモンとなっています。
ライムはカクテルでおしゃれに
ライムはレモンと共通点が多く、混同されがちな果実です。
たしかに見た目もグリーンレモンそっくりですし、酸味があるという特性も同じですから、同じようなものだと思ってしまうでしょう。
ただ、まったく同じということはありません。
ライムのほうがレモンよりも香りや酸味が強く、また独特の苦味があります から、似て非なるものだといえます。大きさの点においても ライムはレモンより小さい ので、よく見れば2つの区別は容易にできることでしょう。
さてライムについて概要を紹介しましたが、さらに詳しくみていきましょう。
レア度 | ★★★★☆ (国産のものは★★★★★) |
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主な産地 | 愛媛県 |
主な輸入元 | メキシコ |
主な品種 | メキシカンライム・タヒチライム |
主な調理法 | ジントニックなどのカクテル・料理の付け合わせ |
旬の時期 | 国産のものは10月~12月 |
上から順に見ていきますが、まず果物のなかでもライムはレア度が高いといえますね。
ふつうのスーパーでは、まず取り扱いはないと思ったほうがいいでしょう。
デトックスウォーターに用いても○そのためか、ライムの代わりにレモンを使うことも珍しくありません。
そもそもライムの用途自体が限られていますから、汎用性のあるレモンのほうが入手しやすいというわけです。
もしも取り扱いがあったとしても輸入もので、 国産のものはほとんど存在しない といっても過言ではありません。
数少ない国産ものはその大部分が愛媛県で生産されており、旬はレモンと同様に10月~12月となっています。
ライムの品種としては、主にメキシカンライムとタヒチライムの2つがあげられます。
日本国内ではタヒチライムのほうが、種がないということもあってか主流となっています。
いっぽうメキシカンライムは、小さく種があるということが特徴です。
とはいえライム自体が珍しい存在なので、品種にかんしてはそんなに気にする必要はないでしょう。
冬至が主役のゆず
柑橘系独特の香りとデコボコとした果皮が特徴的なゆず 。そんなゆずはミカン科ミカン属の柑橘で、酸味が強いことから果肉を直接食べることはほとんどありません。
そのため、主に料理の付け合わせやゆずこしょうなどに使われることが多くなっています。
ゆずのぜいたくな使い方!また 冬至の日には湯船にゆずを丸ごと入れて、その香りを楽しむゆず湯が昔からの風習として根付いています 。
風邪予防や肌の保湿効果があることでもおなじみですね。
このように、ゆずはレモンやライムといった他の香酸柑橘類とは一風変わった用いられ方をしています。
レア度 | ★★☆☆☆ |
---|---|
主な産地 | 高知県・徳島県・愛媛県 |
主な品種 | 本ゆず |
主な調理法 | ゆず湯・料理の付け合わせ・ゆずこしょう |
旬の時期 | 11月~12月 |
ゆずは冬至前後の11月~12月が旬となっており、その時期には店頭で大きく売り込みがかかります。
たしかにどこのスーパーでも、12月になればかぼちゃとゆずを並べて関連販売をしていますよね。
そのためレア度は高くありません。
主な産地としては、愛媛県や高知県といった温暖な地方があげられます。
ゆずを含め、柑橘類は九州や四国でさかんに生産されているわけなんですね。
主な品種には本ゆずで、そのなかでもさらに木頭系や山根径などにわかれ、さまざまな種類が存在しています。
とはいえ、店頭では種類の表記までなされることはほぼありませんから、気にしなくてもいいでしょう。
すだちは秋の味覚
すだちもミカン科ミカン属の柑橘で原産は徳島県と、古くから日本に根付く果実となっています。
名産地である徳島県にはすだちくんというゆるキャラも存在しており、すだち=徳島といったも過言ではありません。
そんなすだちの基本情報は、以下のとおりです。
レア度 | ★★★☆☆ |
---|---|
主な産地 | 徳島県 |
主な調理法 | 料理の付け合わせ |
旬の時期 | 8月~10月 |
秋になるとサンマや松茸と一緒に添えられている姿をよく見かけることからも、レア度はそんなに高くありません。
松茸にはすだちがよく似合うちょうどすだちが旬である8月~10月には、サンマや松茸も旬を迎えますから、お互いに相乗効果でおいしく味わうことができるわけです。
すだちの特徴は、上品でさわやかな香りとさっぱりした強めの酸味 となります。また 果実がゴルフボール程度の大きさしかなく、果物のなかでもかなり小さい 部類に入ります。
皮は緑色をしていますが、時間経過により黄色に変色していきます。
こうして 黄色に変色したすだちは風味が劣ってしまっていますから、おすすめはできません 。
ふつう熟していくとおいしさが増すものですが、すだちの場合は逆に悪くなってしまうわけなんですね。
大分県の名産!かぼす
すだちとかぼすを混合してしまう人は少なくありません。
そのためか、ほとんど同じものだという認識を持たれてしまっているようです。
以下の基本データを見ても、主な調理法や旬の時期がすだちと同じで、一見すると両者はどこが違うのかわからないかもしれません。
レア度 | ★★★★☆ |
---|---|
主な産地 | 大分県 |
主な調理法 | 料理の付け合わせ |
旬の時期 | 8月~10月 |
しかし、すだちとかぼすは似て非なるものです。
まず主な産地が異なり、すだちは徳島県なのに対しかぼすは大分県です。
「なぜすだちと一緒にされるのかわからない」と感じている大分県民も多いようです。
また、すだちとかぼすの違いはそれだけではありません。
見た目もすだちはゴルフボールくらいの大きさなのに対して、かぼすはそれより一回り程度大きく、容易に見分けることができます。
すだちとの大きさは一目瞭然! かぼすのほうが大きいぶん、コスパがいい・お得だと感じる人もいる ようです。 味はすだちよりまろやかな酸味 で、ふぐ料理によく合うとされています。しかし、かぼすはすだちよりも取り扱いが少ないので、一般的なお店ではなかなかお目にかかる機会は少ないもの。
そのため、レア度も結構高めです。
ちなみに松茸と一緒に売られているのはかぼすでなく、すだちですよ。
香酸柑橘類の鮮度チェック方法
レモンやゆずなど香酸柑橘類の鮮度チェックは、果皮の状態を見ることにつきます。
まずグリーンレモンやライムなど 果皮が緑色のものについては、黄色に変色してきたら熟している=鮮度が落ちてきている 、と判断できます。
本来果物は熟すとおいしくなるものですが、香酸柑橘類の場合は風味がそこなわれてしまうため、劣化とみなされるのです。
果皮がすでに黄色のものにかんしては、 触ったときの感覚がぶよぶよしているかどうか?で鮮度を判断 することになります。
新鮮なものは中かピーンと張り詰めた感覚がしていますから、古いものと比べるとすぐわかるかと思います。
とはいえ、この感覚をつかむのは難しく、長年触っていてもなかなか正確には判別できないものです。
そんな 香酸柑橘類の一番わかりやすい劣化サインは茶色く変色する、もしくはカビが発生する ことだといえるでしょう。
レモンやゆずなど、香酸柑橘類はいずれも独特の香りがあり、酸味が強い果物となっています。
どれも同じように思えますが、実はそれぞれに違う特性があるわけです。
それでは、香酸柑橘類について簡単にまとめます。
レモン | 用途が幅広く、飲料への加工や製菓材料としても用いられる。 柑橘らしい酸味。 |
---|---|
ライム | 取り扱いが少ない。 酸味が強く辛口のため、カクテルによく合う。 |
ゆず | 用途が幅広い。 和風料理に適しているがお菓子にしても○。 柑橘らしい酸味。 |
すだち | 果実はとても小さい。 さっぱりとした酸味。 |
かぼす | すだちよりも一回り大きい。 取り扱いが少ない。 まろやかな酸味を持つ。 |
ここでみなさんが気になるのは、レモンとライム、すだちとかぼすの違いについてではないでしょうか?
まずレモンとライムで比べると、汎用性が高いのはレモンになります。
料理の付け合わせにはもちろん、レモンティーやレモンサワーといった飲料にも、レモンパイやレモンゼリーといったお菓子にも使えます。
そしてどんな店にも必ず取り扱いがあり、簡単に入手することができます。
味もクセがありません。
いっぽうライムは、ジントニックやモスコミュールといったお酒によく合います。
しかし酸味が強く苦味もあるため、少しクセのある味わいとなっています。
店での取り扱いもあまりないため、なかなか入手困難なお品となっています。
そのためか、ライムの代わりにレモンで代用することも珍しくありません。
次にすだちとかぼすですが、一般的にはすだちのほうがよく流通しています。
かぼすは知名度が高くないため、存在自体を知らない人もいるのです(大分県民の方、ごめんなさい!)。
味わいはかぼすのほうがまろやかなので、すだちとの違いがわかる人からすれば、全然別ものなんですね。
また大きさはすだちよりも一回りくらい違っていて、大きい分コスパがいいといえますね。
ただなかなか入手するのが難しいので、やはりすだちのほうが汎用性が高くなっています。
結論としてはライムの代わりにレモンを、かぼすの代わりにすだちを使っても、ほとんど問題はありません。
風味にこだわるプロの料理人からすれば邪道かもしれませんが、一般的な家庭で使用するぶんにはこだわらなくても大丈夫だと思います。
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