レジ担当者はお店とお客さま、両者に迷惑がかからないように考えながら仕事をする必要があります。
もちろん他の部門担当者もそうなのですが、なによりレジ担当者はお客さまと直に接する業務のため、ことさらその傾向が強くなるのです。
とはいえ実際、どんな行動がお店やお客さまにとって迷惑になるのか?というところまでは考えられないレジ担当者は数知れず。
そこで今回は、レジ担当者が行ってはいけないNGな行動について紹介します。
最近レジを始めた人やこれから始めようとしている人には、どんな行動が間違っているのか、きっと参考になることでしょう。
長年レジを担当している方も、日頃の自分の行動をいま一度確認してみてはいかがでしょうか。
混雑しているのにレジ応援を呼ばない
お客さまは、レジ待ちの時間が長くなることを嫌います。
そこでどんな店でも、お客さまが2~3人並んだ時点でレジ応援を呼ぶというのが、暗黙の了解となっています。
なかには、1人並んだらすぐにレジ応援を呼ぶというルールにしている店もありますね。
このように、 店側はつねにお客さまをレジで待たせないよう、気を配っている わけです。
ところが混雑しているにもかかわらず、いつまでたってもレジ応援を呼ばないレジ担当者も存在しています。
出勤前に朝ごはん買おうとスーパーによったのだけれども、レジを2つしか開けてない上に片方のレジでおばあさんがポイントカードの内容を1から聞き始めちゃった。
レジ応援も呼ばないから長蛇の列が生まれているし、おばあさんは全く話が理解できてなくて終わりが見えない。
朝ごはん買えなかったよ。— 呼吸する草 (@sPEr54fuQYqCh3A) February 11, 2020
レジ応援を呼ばない背景には、「これくらい応援を呼ばなくても大丈夫」ですとか「応援を呼んで他の従業員に迷惑だと思われたくない」といった心理があるようです。
しかし、お客さまがレジに並んでいるのにレジ応援を呼ばないというのは、レジ担当者の自分勝手にすぎません。
お客さまをレジ待ちさせないことも、れっきとした業務のひとつ なのですから、遠慮せずにレジ応援を呼ぶようにしましょう。理由もなくレジから離れる
レジに一度入ったら、基本的に自分の持ち場から離れることはできません 。なぜなら、お客さまがいつレジに並ばれるかわからないからです。
お客さまを待たせないように、レジ担当者はつねに待機していなければならない のです。せっかくレジが開いていても、肝心の担当者がいなければ意味がありませんからね。
そのためどれだけ暇でも、お客さまの姿が周囲に見えなくても、レジに入っている必要があるわけです。
また、 ひとりがレジを離れてしまうと、他のレジ担当者に負担がかかってしまう という理由もあります。
それも当然のことで、レジを離れる側はレジから離れている時間の分だけ接客人数が減りますが、残ったメンバーにはその分のしわ寄せが来るわけです。
そのため、 トイレや水分補給、退勤するなどの理由がないのにレジから離れることはNGな行動 となります。
とはいえ、「ただお客さまを待っているより、なにか仕事を手伝いたい」と思う人もいるでしょう。
もし、レジにずっと立って待っているのが苦痛だと感じるのであれば、品出しや前出しを手伝うという手もありますよ。
理由もなくレジを離れることは許されませんが、品出しや前出しを手伝うなどのれっきとした理由があれば、許可をもらえるかもしれません。
もちろんレジを離れる許可をもらったら、サボらずちゃんと仕事を手伝いましょう。
お客さまが並んでいるのに、レジを抜ける
お客さまがいないから、暇だからといって理由もなくレジを抜けることはできません。
しかしトイレや水分補給のため、また退勤でレジを抜けるさいでも、必ずお客さまがレジに並んでいないことを確認しなければなりません。
このことを言い換えると、 お客さまが並んでいるのにレジを抜けてはいけない 、ということになります。
みなさんも、自分がレジを抜けようとした瞬間にお客さまが来てしまった、という経験があるかと思います。
そんなとき、お客さまのことを気にもせずに堂々と「休止中」の札を立ててはいませんか?
こちらからすれば、理由があってレジを抜けるのだから仕方ないと思いがちですが、お客さまには関係のないこと。
実際「レジに並んだのにもかかわらず、無視された」というクレームが、お客さまから寄せられることがあるのです。
そのため、できる限り お客さまの列が途切れるまでレジを抜けないようにしましょう 。
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とはいえ、どうしてもすぐにレジを抜けなければならないこともあるかもしれませんね。
もしも お客さまが並んでいる最中にレジを抜けなければならないのであれば。レジ応援を呼んで交代してもらう、もしくは新しくレジを開けてもらうのがベター です。
つまりレジを抜けるのであれば、そのさいにちゃんと対応するかどうかがポイントになるわけです。
そこで「レジ応援を呼ぶ」といった対応をすれば、お客さまに迷惑がかかることを最小限に抑えられます。
やはりレジ担当者はお客さまのことを第一に優先しなければなりませんから、つねにそのことを意識することが大切です。
商品やお金を乱雑に扱う
レジ業務を行うさいは、お客さまが持ってこられた商品やお金の扱い方に気をつけなければなりません。
実際のところ商品をスキャンするさいやお会計のさい、 商品やお金を乱暴に扱うレジ担当者には、クレームが入ることも珍しくありません 。
お客さまが購入される商品は丁重に扱うこと自分ではそんな扱いをしたと思っていなくとも、お客さまが不快感をいだいたらアウトなのです。
お客さまは意外と細かいところまで、レジ担当者の挙動をチェックしているもの。
なかでもスキャンした商品を別のカゴに移す作業のさいには、商品の扱い方について厳しく見られていると思っていてください。
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急いでレジを打っているさいには、なにかと動作が荒くなりがちですが、お客さまが求めるのは正確で丁寧かつスピーディーな作業です。
いくらレジが早くても、乱雑な扱いをしているようでは意味がありません。
もちろん丁寧すぎて遅くなってしまうのもよくありませんが、雑に扱うよりは全然マシです。
お客さまが持ってこられた商品やお金は、自分の所有物だと思って大切に扱うようにしましょう 。特にお金の扱い方は、慎重過ぎるくらいでも十分です。
お金を乱暴に扱われたと感じたら、ささいなことでも激怒するお客さまも少なくないですから。
カゴやカートの整理を人任せにする
大きなショッピングセンターでは、使用済みのカゴやカートを整理する係員が配備されています。
いっぽう一般的なスーパーマーケットでは、ほとんどの場合専門の係員はいません。
そのため、レジ担当者がその役割を担うことになります。
つまり、 カゴやカートの整理はレジ担当者の仕事 といえるわけです。
具体的には自分が入っているレジでカゴが溜まったり、周囲を見渡してカゴが足りないとき、またカートが散乱しているときに整理を行うことになります。
ちなみに誰が担当というわけではなく、その場の空気を読んで自主的にそれぞれが行う作業となっています。
なかには率先してカゴ・カートの整理を行ってくれる人もいますが、そのような人に甘えていてはいけません。
いつもカゴやカートの整理を他人任せにしていると、他のレジ担当者から不満を持たれてしまいますよ 。カゴやカートの整理はレジ担当者みんなで行うべき仕事なのですから、「自分がしなくても、誰かやってくれる」は通用しないのです。
遅刻や欠勤をする
遅刻や欠勤は、他のレジ担当者に多大な迷惑をかける行為 です。特に交代制でシフトを回しているレジ部門にとっては、時間を厳守することが絶対となります。
もし交代する人が遅刻や欠勤をしてしまったら、残業しなければならないことも多々あります。
なぜならお客さまと直に接するレジ部門では、どうしてもシフトに穴を開けることは許されないからです。
そもそもレジのシフトは、お客さまが混雑する日や時間帯を考慮して作られています。
たとえば「17時から夕市があるから、いつもより一台増やして3人で回そう」といった具合ですね。
ですから 一人が遅刻や欠勤をしてしまうと、他のレジ担当者に負担がかかってくる わけです。
管理人
管理人も、交代の人の欠勤や遅刻による残業をよくしていました。退勤時間になっても、交代の人がまだ来ていなかったら、残業かもとヒヤヒヤものでしたね…。
さらに レジ担当者の遅刻や欠勤は、店やお客さまにも迷惑をかける行為 ともいえるでしょう。
それもそのはず、お客さまはできるだけレジ待ちはしなくないと考えるもの。
そのためお客さまをレジで待たせることは店への信用や満足度を下げ、しまいには他の店に鞍替えされることにつながっていくのです。
以上のことからも遅刻や欠勤をすることが、いかに迷惑な行為であるかがわかりますよね。
遅刻も欠勤もしないにこしたことはありませんが、どうしても遅刻しそうであったり欠勤しなければならない場合は、早めに連絡を入れておきましょう。
早めに連絡を入れることで、店や他のレジ担当者へかかる負担を減らすことができ、心証も悪くならずにすみます。
それでも遅刻や欠勤を何度もすると、やる気がない人・信用できない人と思われてしまうのも事実です。
シフトを減らされたり、場合によってはクビになってしまうかもしれませんので、要注意ですよ。
自己判断で勝手に処理を行う
レジでは、さまざまな処理が求められます。
その内容はクレジット会計や金券の処理などさまざまですが、いずれもお金に関することですので間違いは許されません。
そのため万が一 わからないことがあった場合は、チーフや他のレジ担当者に聞いて、確実な処理を行う必要があります 。
周りが忙しそうにしていたり、そばに質問できる人がいないこともあるかと思いますが、そんなとき勝手に自己処理してはいけません。
もし間違った処理をした場合、あとから訂正処理を行うことになりますが、この後処理が非常に面倒くさいもの。
従業員としても面倒な後処理ですが、なによりもお客さまに時間を取らせたり、手間をかけさせることにもなってしまうのです。
このように よくわからないのに自己判断で処理をしてしまうと、店にもお客さまにも迷惑がかかってしまいます 。
わからないことは、必ず確認してから処理を行うようにしましょう。
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勝手な判断をしてはいけないというのは、直接的にお金を扱う場面だけにとどまりません。
たとえばお客さまからよく寄せられるクレームとして、「青果物や惣菜を間違えてお会計された」ということがあげられます。
青果物や惣菜は商品を覚えて、間違えないように!このクレームの原因は、確認をちゃんとせずに商品を登録しなかったことにつきます。
青果物や惣菜はよく似た商品が多数ありますから、もしわからなければ他の担当者や、最悪の場合お客さまに確認しましょう。
お客さまに聞いて恥ずかしい思いをするより、あとでクレームを入れられて怒られるほうがよほど嫌な思いをするはめになりますから。
お客さまへ適当な応対をする
お客さまに対して適当な対応をすることは、接客業として基本的にNGとなる行為 です。 適当な応対としては、わからないことを知ったかぶって答えたり、あやふやな記憶で答えるといったことがあげられます 。このような適当な対応を受けたお客さまは店や会社への信頼をなくし、それがのちに売上や利益の不振につながっていきます。
レジ表示がおかしい→店員さんに言う→他のスタッフが確認に行く→消費税抜きの価格だという→違和感→自分で再チェック→他のスタッフに確認→値札間違いで返金が必要とわかる→適当な対応にむかつく→更に返金額も計算間違い→私を含め計4人が間違い続ける→もういい←算数教育の敗北
— takeno_painter (@takeno_painter) March 1, 2020
特にレジ担当者は店の顔として存在していますから、他部門の従業員よりもお客さまと接する機会は格段に多くなります。
そこでお客さまは愛想のいい接客はもちろんとして、誠実な対応も求めてきます。
たとえば、お客さまがレジ担当者になにか質問をしたとき。
質問にうまく答えられないこともあるでしょうが、このさい安易に「わかりません」「知りません」といったフレーズを口にしてはいけません。
このようなフレーズを従業員が言ってしまうと、お客さまは「適当に対応された」と感じ、気分が悪くなってしまうのです。
もしもわからないことを尋ねられたさいには、すぐに「担当者に確認してまいります」と返しましょう。
間違った知識で話をするよりも、自分ではわからないことはちゃんと担当者に確認するのが正しい対応 となります。今回挙げたレジでのNG行為ですが、真面目に業務をこなしていれば該当しないはずです。
とはいえ、意外とみなさん理由もなくレジを離れたり、商品やお金を乱雑に扱っていたりするんですよね。
このような行為はたとえ悪気がなかったとしても、店やお客さまからすると迷惑だと思われてしまいます。
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レジ担当者に求められているのは、つねにお客さまを迎えることだったり、お客さまに対して感じよく接客することだったりします。
接客業ではお客さまファーストですから、お客さまに満足してもらえるように日々、心がけていなければなりません。
お客さまと接する機会が多いレジ担当者だからこそ、特にお客さまの存在を重視しなければならないのです。
もしお客さまがレジでの対応に不満を持ってしまったら、それはすなわち店への不満と同義となり、店に対してマイナスイメージを抱くことになりかねません。
これはつまり、お客さまに迷惑をかけること=店にも迷惑をかけること、といっても過言ではないでしょう。
レジ担当者のなかには他の従業員に迷惑をかけたくないとして、レジ応援を呼ばなかったり、自己判断で処理をしてしまう人もいますが、それでは結果的にお客さまもお店も迷惑となるのです。
お客さまや店に迷惑をかけるようなレジ担当者は、嫌われますし人事評価にも響いてきます。
これからは一層、周囲に迷惑をかけないよう意識してレジ業務に取り掛かりましょう。
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