春の山菜たちを食べて、季節を先取り!-天ぷらで食べると美味-

春は、1年で最も山菜が売場にならぶ季節です。

これらは春にしか味わえない、貴重な食材となっています。

しかし、どれがどれだかいまいちよくわからない、どんな味なのかわからない!という方も多いのではないでしょうか。

今回は、よく売場に並ぶメジャーな山菜を紹介します。


たらの芽

たらの芽はタラノ木の新芽の部分であり、山菜の王様と呼ばれています。

全国の山野に自生していますが栽培も行われており、 一般的に天然物を男だら、栽培物を女だらとして区別 しています。

男だらと女だらはとげの有無や表皮の色合いが違っているため、それらの点を注視すれば見分けることができます。

具体的には、 とげがあり表皮がくすんだような緑色であれば男だら、とげがなく表皮が美しい緑色をしていれば女だら となります。

また女だらは男だらよりも、味や香りが弱く水っぽいという特徴も持っています。

主に天ぷらとして調理され、 独特の苦みが山菜らしい味わい を感じさせてくれます。

こごみ

こごみはクサソテツというシダ植物の別名で、たらの芽同様に新芽の部分を食用としています。

全国各地の山道や崖の下などに自生していますが、栽培も行われています。

おひたしや天ぷら、和え物などに用いられています。

 独特のぬめりがありますが、アクがなく食べやすい山菜 といえるでしょう。

うるい

正式名称はオオバギボウシといい、この植物の若葉の部分がうるいとして知られています。

全国の山地や草原に自生していますが、栽培物も存在しています。
 栽培物は軟白栽培によって柔らかく軸が白い といった、天然物とは少し違った特徴を持っています。

うるい全体としては、 歯ごたえがよいこと・クセや苦みがないこと・軽くぬめりがあります 

その用途は広く、おひたしや胡麻和え、味噌汁、天ぷらなどさまざまな形で食されています。

のびる

のびるはねぎ属の多年草で、実はねぎやニラなどの仲間なんですよ。

葉と根がついており、その姿は葉がニラのよう、根はたまねぎのようになっています。
まるでニラとたまねぎが合体したようにも見えます。

 葉も根も食べることができ、味はらっきょうのようなたまねぎのような、つんとした香味があり、少しぬるつきも あります。

天ぷらや味噌汁の具に、その他生のまま酢味噌和えにしてもおいしいですよ。

ふきのとう

 ふきのつぼみの部分は、ふきのとう として食されます。

ちなみにこのつぼみが咲いた後、大きなふきの葉が地上に出てきて、みなさんご存知のふきとなります。
ふきについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
葉っぱがそっくり!れんこんとふき

古くから山菜として親しまれ、独特の苦みを天ぷらやふき味噌で味わうのが、春の訪れを感じる風物詩となっています。

なお、つぼみが開いても食べることはできますが、苦みが強くなるためおすすめはしません。

全国各地に自生していますが栽培もされており、流通しているものの多くは栽培物です。
 栽培物は天然物よりも苦みが少ない ため、食べやすくなっています。

うど

「うどの大木」で有名なうどは、たらの芽と同じタラノ木属の多年草で、食用とされているのは新芽や茎の部分です。

 山野などに自生するものは山うど、栽培されたものは軟白うどとして区別 がされています。

一般的に流通しているのは栽培物の軟白うどであり、普通うどといえばこちらを指します。

 軟白うどの特徴は、全体的に白色であるという点・山うどに比べてアクや苦みが少ない という点があげられます。
 山うどは全体が緑っぽくなっている ため、判別は容易です。

食べ方としては葉を天ぷらにしたり、皮をきんぴらにする他、茹でて和え物にしてもおいしいですよ。

わらび

わらびはこごみと同じシダ植物の一種で、若芽の部分を山菜として利用するほか、根にはでんぷんが多く含まれており、 わらび餅の原料となる「わらび粉」も生成 されます。

まさかわらび餅のわらびがここからきているなんて…驚きですよね。

日当たりのよい草地や野原に自生しています。

 アクが強いため、アク抜きが必須 となっています。
もしアク抜きせずに食べてしまった場合、わらび中毒となる可能性がありますので注意してください。

主におひたしや煮物に用いられています。

主な産地

これらの山菜たちは、基本的には全国各地の山地や草原、野原に自生しています。

しかし、一部の山菜は特定の地域で栽培もされています。

詳しくみてみると、たらの芽・うるい・わらびは山形、うどは栃木や群馬が主な産地となっています。

どうやら 関東や東北といった寒冷地が、山菜の生育に適している ようですね。

鮮度チェック方法

 これらの山菜の鮮度をみるうえで大切なのは、表皮の色の変化 です。

普通ふきのとうやうるいでしたら黄色っぽく変色しますし、わらびやたらの芽でしたら茶色く変色してきます。

その色の違いは、新鮮なものと比べると一目瞭然。
売場に新しいものと古いものが混在している場合、一目で古いものがどれなのかわかってしまうほどなんです。

古いものしかない場合でも、山菜は基本的に新鮮ならば鮮やかな緑色(うどやうるいなどの白い部分は真っ白色)をしていますから、 少しでもくすんだような色だと感じたら避けたほうがいい でしょう。

その他、 カビが生えてきているものは論外 です。


以上、春の山菜各種について紹介しました。

ひとえに山菜といっても、結構いろいろあるんですよ。
ふきのとうやたらの芽なんかは有名ですよね。

私はこの仕事をするまで、まったく知りませんでしたけど笑

ちなみに、たけのこも山菜と同時期か少し後に出てくるので、たけのこと山菜の天ぷらなんてメニューもいいですね。

今晩のおかずはたけのこと山菜の天ぷらで、春の味覚を体感してみてはいかがでしょうか。


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