料理の彩りや風味付けとして使われているパセリですが、実は2種類あるってこと…ご存知ですか?
そう、パセリとイタリアンパセリですね。
この2つのパセリは、いったいどんな点が違うのか、意外と知っているようで知らないのではないでしょうか。
さらに、イタリアンパセリによく似たものとしてパクチーの存在もあります。
今回はこの3つのハーブたちについて紹介します。
パセリ
パセリはセリ科オランダゼリ属の植物で、オランダゼリとは日本独自の呼び名である和名です。
ちなみにセロリは”オランダ三つ葉”とも呼ばれており、これらの植物が類似性を持っているということが表れています。
原産は地中海沿岸とされており、古代からハーブとして用いられています。
日本での歴史は浅く、明治~大正時代になってから本格的な栽培が始まるようになりました。
独特の香りと縮れた葉が特徴 でありますが、原産地であるヨーロッパでは、葉が縮れていないイタリアンパセリが一般的なものとなっています。イタリアンパセリ
イタリアンなパセリイタリアンパセリもパセリと同じく、セリ科オランダゼリ属の植物です。
パセリとの違いは葉の形が縮れておらず平たいことと、苦味が少ないということ が挙げられます。その姿形は三つ葉やパクチーによく似ており、実際にイタリアンパセリがパクチーの代用とされることもあります。
パクチー
パクチーはセリ科コエンドロ属の植物で、部位によって用途や呼び名が異なる珍しい野菜となっています。
たとえば 葉と茎は主に生食としてパクチーと呼ばれ、果実はスパイスとしてコリアンダー と呼ばれています。
そのため野菜として扱う場合の呼び名は、パクチーということになります。
また、中国パセリやシャンツァイ(香葉)と呼ばれることもあり、これらの名称は中国料理に用いられることに起因しています。
セロリの葉にもそっくり原産はパセリ同様に地中海沿岸とされており、 特徴はなんといってもあの独特の匂い で、その匂いはまるでカメムシのようだとも形容されます。
日本では近年までなじみの薄い野菜でしたが、一時のアジア料理ブームの際に需要が増え、今では身近な存在の野菜となっています。
そのため、現在では普通のスーパーでも容易に入手できるようになりました。
主な産地
パセリとイタリアンパセリは茨城と長野、パクチーは静岡や岡山が主な産地 として知られています。パセリは乾燥に弱いこと以外は比較的生育に特別な条件は必要なく、栽培が容易な植物となっています。
そのため特別な地域でのみしか生産されていないということはなく、実際にはさまざまな地域で生産されています。
鮮度チェック方法
パセリやパクチーの鮮度チェックは他の葉物類と同じで、葉の部分を見ることが重要です。
葉の色が黄色くなっている部分や茶色く溶けている部分があるものは避けましょう 。また 葉の色が綺麗でも、しなびていないかという点も重要 です。
イタリアンパセリやパクチーなら葉がくたっとしおれたような感じになりますし、通常のパセリなら、縮んでいた葉がぼわっと広がってきます。
文字ではわかりにくいかもしれませんが、新鮮なものと古いものを見比べてみると、その差は一目瞭然です。
今まで葉の縮み具合を気にしたことがなかった方は、これからはぜひチェックしてみてください。
茎の部分は、折れていないかを注意して見ればOKです。
それからパセリの場合、 袋の底に濁った水滴が溜まっていることがあり、これも劣化サインの一つ となります。
今までパセリとイタリアンパセリ、どちらも同じだろうと思っていた方もいるかもしれません。
しかし実際のところは、微妙に違いがあるというわけなんですね。
どちらを使用するのがその料理にふさわしいのか、これからは考えたうえで選ぶようにするといいですよ。
またパクチーについても、見た目はイタリアンパセリと似ていても、中身は全然違っているわけなんですね。
しかもパセリとイタリアンパセリは同じオランダゼリ属ですが、パクチーはコエンドロ属で別のグループになっているのです。
ですから、せりや三つ葉などセリ科の仲間ではありますが、パセリの仲間ではないというわけです。
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