中学生の学習の一環として、職場体験が導入されていることはみなさんもご存知かと思います。
そんな職場体験の場として、スーパーやドラッグストアといった小売店がよく選ばれる傾向にあります。
もしかしたらみなさんも、買い物中などに職場体験の中学生を見かけたことがあるかもしれませんね。
いったい中学生はどんな作業をしているのか、今回はスーパーでの職場体験について紹介します。
職場体験にいたる経緯
まず、どのようにして職場体験をする店が決まるのか紹介します。
基本的には 中学校側が店に依頼して行われる ことになります。
だいたいはその中学校の校区内で、基本的には生徒自身が交通機関を使用せずに行ける範囲の店に依頼しているようです。
最近では遠方から通学する生徒も増えていますが、 生徒自身の生活圏は考慮されず、あくまで中学校の校区内の店が選ばれる ことになります。
そのため自宅と職場体験の店がかなり離れている場合は親に送迎してもらうなどして、職場体験に行くことになります。
それでは次に、生徒は職場体験の店をどのようにして決めているのかについてですが、これは学校によって対応が異なります。
上記で述べたように、まず学校側が校区内の店に依頼して、許可を得られた店がピックアップされます。
そしてその店のなかから、 生徒自身が自由に行きたい店を選ぶことができることもあれば、学校側が勝手に決めてしまうこともある ようです。
職場体験で行う作業
ここからは職場体験でスーパーが選ばれた場合、中学生はどんなことをするのかについて説明していきます。
前出しは地味ながらも大切な作業 中学生に体験してもらう主な作業として、グロッサリー(食品)の品出しや前出し・賞味期限チェック があります。品出しは在庫がある商品を売場に並べること、前出しは売場の商品をきれいに陳列し直す作業になります。
これらの作業はスーパーで行われる基本的な仕事であり、なおかつ知識や経験がなくてもできますから、職場体験としてはうってつけなのです。
実際にはもっとさまざまな作業をしており、品出しや賞味期限チェックはあくまでその一つとなっています。
また 青果部門や惣菜部門といった生鮮部門にも入ってもらって、製造の手伝いをしてもらうことも あります。
袋詰めやパック詰めといった安全かつ簡単な作業をしてもらい、現場の雰囲気を味わってもらいます。
これらは生鮮部門特有の作業になりますが、もくもくと作業をするのが好きなのであれば、楽しんでやっってもらえるのではないでしょうか。
いっぽう危険な作業はさせられないので、 精肉部門や鮮魚部門といった刃物を使ったり技術が必要な部門に行かせることはありません 。
なぜなら万が一けがをさせてしまった場合、店側の責任問題に関わってくるからです。
同じく 金銭を扱うレジも責任問題がかかってくるため、中学生にやってもらうことはありません 。
その他カゴやカートの清掃や、敷地内での草むしりなど雑用をさせることもあります。
以上のように、さまざまな作業を朝8時過ぎ~休憩を挟んで15時頃まで体験してもらうことになります。
だいたい、授業時間と同じくらいの拘束時間と思っておけば間違いないでしょう。
そして体験日は1日きりではなく2~3日にわたって来てもらい、その日によって違うことをさせることが多くなっています。
職場体験に行くことになったときの心構え
このページをご覧になっている方のなかには、職場体験でスーパーに行くことになったという中学生もいるかもしれませんね。
きっと「自分たちが行って、邪魔にならないかな?」「みんな優しくしてくれるのかな?」と、不安に感じていることでしょう。
でも、心配は無用です。
大人たちは、あなたたちと同じで「どんな子が来るのかな?」「楽しんで体験してもらえるかな?」と、ドキドキわくわくしているのですよ。
もちろん全員がいい大人とも言いきれませんから、なかには冷たい態度を取るような変な大人もいるかもしれませんが、そんな大人は無視しちゃいましょう。
普通に あいさつをしっかりすること・わからないことがあればすぐに聞くことを心がけていれば、問題ない はずですよ。
笑顔も大切!これだけで好印象この2点に関しては、悲しいことに大人でもしっかりできない人はたくさんいるのです。
そのため 中学生たちがしっかりあいさつして、見知らぬ大人とコミュニケーションを取っていると、それだけで感心もの なのです。
せっかくの貴重な体験ができる機会なのですから、緊張せず楽しんでくださいね。
職場体験の裏側を知る機会というのは、ふだんなかなかありませんよね。
特にオフィス勤めの人には、縁がない話なんじゃないかなと思います。
そのため子どもから職場体験について聞かれても、話してあげることができない親御さんも多いのではないでしょうか?
もし自分に職場体験の経験がなくて、子どもに話をしてあげられないという方がいらしたら、このページを参考に語ってみるといいかもしれません。
それ以前に今どきの中学生でしたら、自分で検索してこのページを読んでいるかもしれませんが…。
そんな中学生たちにはあらためて「心配しなくてもいいんだよ、職場体験楽しんできてね!」とエールを送ります。