あなたの身近にも、世渡り上手な人はいることでしょう。
たいして仕事もしていないのにいつも上司からいい評価をもらっていたり、なぜか社長に気に入られていたり。
マジメに仕事をしていて評価されるならいいのですが、とてもそうは思えないから不思議に感じるんですよね。
ある意味うらやましい存在の彼らですが、いったいどんな性格をしているのでしょうか。
積極的に自己アピールをする
彼らは、自分は仕事が早く優秀で博識な人間だという自己アピールを欠かしません 。難しい言葉を使ってみたり、うんちくをひらけかしてみたりといった直接的なアピールももちろんしますが、他人と自分と対比させて話すといった間接的なアピールもあります。
たとえば「あの人は作業を終わらせるのにこれだけ時間がかかっていたけど、自分はたったこれだけの時間で終わらせた」というような発言ですね。
上記の例では、遠まわしに相手よりも自分の方が早く仕事を終わらせられる、優秀だとアピールしているのです。
このような 自分は仕事してます・仕事できますアピールは、特に上司の前で顕著に行われる 傾向にあります。
彼らの自己アピールをうのみにしてしまった上司たちは、彼らの能力を高く評価する一方、比較された相手への評価を下げる わけです。なぜなら2人を比べて本当にそうなのか、ふつうわざわざ確認や検証はしないため、彼らの一方的な言い分を信用してしまうのです。
世の中アピールしたもの勝ちですから、積極的に自分をアピールする彼らは得をしていますよね。
言いたいことは、遠慮せずズバズバ言う
彼らは自己アピールが上手なだけにとどまりません。
良くも悪くも、言いたいことをズバズバ言ってのける 根性があります。このことは一見して、謙虚な気持ちがなく失礼なように思えますが、実は真逆でいい印象を与えることができるのです。
その証拠に、日本人は腹を割って正直に話をするということは美徳という認識があります。
本音で話をすることは相手からすると、自分に心を開いてくれている・この人は裏表がなく信用できると思われるため、はっきりした物言いをする彼らへの心証がよくなります。
いっぽうで なんでも物怖じせずに発言するその性格が反感を買ってしまうこともありますが、相手によって態度を変えてうまくやりすごしています 。
気が弱く何も言わなさそうな人の前では強気で話すのに、ワンマンで気が強い人の前では、借りてきた猫のようにおとなしくなります。
彼らがズバズバ言うのはあくまで、自分から見て格下だと判断した人間に対してですが、その姿が何も知らない人間から見ると高い評価につながる わけです。なんだか理不尽ですよね、こういうのって。
自分のミスを認めず、言い訳して責任転嫁する
彼らは決して自分のミスを認めず、責任転嫁する のも特徴です。そこで、彼らの口のうまさが一段と際立つのです。
自分のミスを認めてしまえば、自分の評価が下がってしまうことを恐れるゆえに、彼らは必死に言い訳をします。
その言い訳がまた巧妙で、 あたかも相手に原因があるような言い方をし、聞いている側はそんな言い訳に思わず納得してしまう のです。
それはまさしく、黒でも白に無理矢理変えてしまうという表現が正しいかもしれません。
余談ですがこのように自分に非があるのに、相手に責任をかぶせるタイプの人間は人格障害である可能性があります。
あくまで可能性ですから、安易に決めつけて態度を変えたりしてはいけません。
しかし、もしかしたらそうかもしれないという心づもりはしておいたほうがいいでしょう。
上司など、立場が上の者に媚びへつらう
世渡り上手な人がかならずといっていいほどやっているのは、やはりゴマすり―――上司など立場が上の人間に媚びること ですね。口がうまい彼らは相手から好感を持ってもらうために、心にもないお世辞を平気で言ってのけちゃいます。
相手からするとあきらかにお世辞だろうと思う言葉でも、いざ言われてみるとやっぱりうれしく感じるものです。
その反面どうでもいい人間や格下だと判断した人間に対しての態度は辛らつで、へこへこしている姿とのギャップがものすごい です。その姿は「これ、本当に同一人物なのか?!」と感じざるをえません。
第三者からすればそのギャップがおもしろいのですが、当事者にはなりたくないですね…。
上司がいないところで上手く手を抜く
さんざん彼らの口のうまさについて語ってきましたが、彼らの特徴は他にもあります。
それは、 上司がいないところで上手く手を抜く ということです。
よくある事例として、上司が見ている前では一生懸命仕事をするのに、いなくなった途端にサボりだしたり、他の人に仕事を押し付けたりするということが挙げられます。
彼らにとって大切なのは上司からの評価であり、それ以外の人間のことは眼中にないので、このような振る舞いが平気でできる のです。このように態度が豹変するさまをいくら上司に訴えたところで、上司の目に映っているのはいつも手際よく仕事をこなしている彼らの姿ですから、なかなか理解してもらえません。
誰しも、自分の目で見ていないことに関しては信用できない部分もありますから、仕方ないとは思いますがやはり悔しい気持ちもありますね。
のらりくらりと適当にうまくやっている彼らを見ていると、マジメにやっている方がアホらしくなってモチベーションが低下してしまいますよね。
ただ、ある意味尊敬すべき点でもあるといえるでしょう。
彼らのように適度に手を抜き仕事を早く終わらせるというのは、実は理にかなっていることなのかもしれません。
もちろん、全力でやって仕事が早い方がいいに越したことはないのですが、それもまた難しいですよね。
私も昔はマジメにやっていたので、手を抜いている人間を見るとイラついたものですが、今では手を抜けるところは抜くようになりました。
結局そういう人間ばかりが得をする世の中なのですから、理不尽ながらもある程度割り切って仕事をするしかありません。
正直いって、適当な仕事をする人間をのさばらせているような組織はレベルが低いのです。
類は友を呼ぶということわざがありますが、それと同じことで、適当な人間ばかりの組織には適当な人間が集まってしまうのです。
そのため、マジメにやっていて我慢できなくなったら、そんな低レベルな組織から離れることをおすすめします。
コミュニケーション能力が高く、親しみやすい
総合的に言えば、 世渡り上手な彼らはコミュニケーション能力が高い といえるでしょう。
彼らの態度はフレンドリーで上司や部下という立場も関係なく、誰とでも分け隔てなく接しています。
あまり話をしないようなおとなしい人に対しても、積極的に声掛けをしてコミュニケーションを取っていたりするのです。
こうして声をかけてもらえると、人間やっぱりうれしいものですから、自然と相手に対して好感を抱きます。
彼らは自然に相手との距離を縮めていくことが上手いので、親しみを持たれやすく 、一見すると社内の人気者であることも多いです。そして 周囲から気に入られて評判がいいということが、上司から見ても頼りがいがある・リーダーシップを取れるとの高い評価につながります 。
ただし、フレンドリーさは一歩間違えるとセクハラやモラハラにもつながりかねませんので、そのさじ加減をうまくしないといけません。
ヘタに距離を詰めていくと、好感を得るどころか逆に嫌われてしまいますからね。
特に異性に対しては要注意といえるでしょう。
まぁ世渡り上手な人はその点、さすがうまくやっているといった感じですね。
ここまでいろいろな特徴をみてきましたが、やはり世の中、口が達者で媚を振りまく人間が得をするってことなんでしょうかね。
つまり、世渡り上手な人はある意味ずる賢いわけです。
そんな人間にだまされてしまう人間も多く存在しているってところが、また嘆かわしいことなのですが、こればかりはどうしようもありません。
彼らがいけしゃあしゃあとのさばっている姿を見ると、なんとも言えない気持ちになります。
マジメにやっている人からすれば、特にそう思うでしょう。
しかし裏の顔を知っている人間からすると、この愛想のよさも、全ては自分の評価を上げるための戦略でしかないのだろうなと冷めた目で彼らを見てしまうわけですが…。
そして自分もそんな人間になるか、彼らよりも上の立場になるか、我慢してみて見ぬふりをするか…という選択肢の中から、どれを選ぶのかはあなた次第です。
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