キャベツは用途が広く、一年を通して入手可能なことから、私たちの食生活になくてはならない野菜となっています。
どこの店でも必ず置いてあるキャベツですが、タイミングによっては一種類だけでなく、何種類ものキャベツが並んでいることもあります。
そのなかでも特に目を引くのは、春先になるとお目見えする「春キャベツ」ではないでしょうか?
ただ、この「春キャベツ」と「(冬)キャベツ」が一緒に販売されていると、いったいどちらを買えばいいのか?違いはあるのか?と、悩んでしまう方も少なくないようです。
そのほかにもグリーンボールですとか、レッドキャベツが並んでいた日には、もうわけがわかりませんよね。
あげくのはてには、芽キャベツというものも売場に登場することもあります。
これだけいろいろ種類があるキャベツですが、その性質を知ってきちんと使い分けができている人はなかなかいないもの。
そこでこの機会にぜひ、キャベツの主な品種と性質を知って、使い分けができるようになっちゃいましょう。
キャベツの主な種類は3つ
キャベツはアブラナ科アブラナ属で、ブロッコリーや大根などと同じグループの野菜となっています。
原産はヨーロッパ海域で、周辺では古代から薬草として用いられており、その頃にはすでに栽培も行われていたそうです。
しかし日本へ伝来したのは江戸時代に入ってからであり、他の主要な野菜に比べると、わりと最近入ってきた野菜だといえるでしょう。
そして日本でキャベツの栽培が始まったのは明治時代で、戦後になってようやく本格的に普及していきました。
これには、食文化が西洋化していったことが大きく関係しています。
今ではすっかり日本の食卓に欠かせない存在となっていますが、もともとは西洋の野菜だったわけで、日本人にはなじみがなかったわけなんですね。
ここで、キャベツに関する基本データをご覧ください。
レア度 | ★☆☆☆☆ |
---|---|
主な産地 | 群馬県・愛知県・千葉県・茨城県 |
主な品種 | 寒玉(冬キャベツ)・春玉(春キャベツ)・丸玉(グリーンボール) |
主な調理法 | サラダ・野菜炒め・ロールキャベツなど |
まずはレア度についてですがキャベツは今日、いつでもどこでも入手可能なため、まったく珍しい野菜ではありません。
次に主な産地としては、群馬県や千葉県など関東地方が多くなっていますが、他の地域でもキャベツの生産は行われています。
キャベツは比較的、寒冷地と温暖地のどちらにも適応する野菜ですから、ご当地キャベツも珍しくはありません。
どうせ食べるなら、やっぱり地元で作られたキャベツを食べたいですよね。
主な調理法としてはコールスローや千切りにしてサラダに、あるいは野菜炒めや焼きそばで炒めたり、さらにはロールキャベツやポトフなど煮込み料理にと、オールマイティに使えます。
最後にキャベツの主な品種は、寒玉・春玉・丸玉の3つがあげられます。
寒玉はいわゆる冬キャベツ、春玉はいわゆる春キャベツ、そして丸玉はいわゆるグリーンボール を指します。これらはそれぞれ特性が異なっているおり、旬や適している調理法もまた違っています。
それではここからは寒玉・春玉・丸玉、この3つの品種について、個別にチェックしていきましょう。
寒玉(冬キャベツ)
寒玉のキャベツは、一般的に冬キャベツと呼ばれています。
夏に種をまき冬に収穫されるため、旬を迎えるのは11月~2月となっています。
ところが冬キャベツとは言うものの、冬限定のキャベツというわけではないのです。
なんと春キャベツが台頭する時期以外、キャベツは寒玉が主流品種となっているのです。
そのため 店頭にはほぼ一年中、この冬キャベツが並んでいる といっても過言ではありません。
そして不思議なことに、春キャベツやグリーンボールと併売されていることもしばしば。
これでは、どれを選んで買えばいいのか迷ってしまいますよね。
そんな寒玉(冬キャベツ)の基本データは以下のとおりです。
レア度 | ★☆☆☆☆ |
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主な産地 | 愛知県 |
主な調理法 | ロールキャベツ・サラダ・野菜炒めなど |
旬の時期 | 11月~2月 |
主な調理法として、ロールキャベツ・サラダ・野菜炒めなどとあげましたが、 実は冬キャベツが一番適している調理は煮物 となります。
というのも 冬キャベツは繊維質が多く葉が肉厚で固い、という性質を持っているため、生食や炒め物にはあまり適していません 。
その代わり煮崩れはしにくいので、じっくり煮詰めるロールキャベツやポトフなどの煮物との相性は抜群なんです。
最後に、冬キャベツの外見的な特徴について紹介します。
冬キャベツは扁平(だ円形のような感じ)で、中は葉がギュッと固くつまって(結球して)います。
春キャベツやグリーンボールの形とは違っているので、慣れればすぐに見分けることができるようになりますよ。
春玉(春キャベツ)
春玉は秋に種をまいて春に収穫されるもので、一般的に春キャベツと呼ばれています。
春野菜のひとつとしても有名ですね。
冬キャベツとの違いとして、葉が柔らかいこと・巻き(結球)がゆるいということがあげられます 。葉と葉の間隔が広く、巻きのゆるさがわかる
巻きがゆるいため、持った感じもとても軽いんですよ。
春キャベツの大きな特徴はその葉の柔らかさで、このことからサラダはもちろん、炒めもの・煮物にも適しています。
つまり、 春キャベツはとても使い勝手がいいキャベツ なんですね。
その使い勝手のよさから、人気が高い野菜となっています。
最後に、春キャベツに関する基本的なデータを確認しておきましょう。
レア度 | ★★☆☆☆ |
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主な産地 | 千葉県・愛知県・神奈川県 |
主な調理法 | サラダ・浅漬け・野菜炒めなど |
旬の時期 | 3月~5月 |
春キャベツは春になれば、必ずといっていいほど店先に並ぶ野菜です。
そのため、レア度は低め。
旬の期間も3月から5月と結構長く、まさに春を代表する野菜だとも言えますね。
丸玉(グリーンボール)
丸玉はその姿かたちから、別名をグリーンボールといいます。
むしろグリーンボールの名称のほうが一般的で、丸玉と呼ぶ人はあまりいないかと思われます。
グリーンボールとは一風変わった名前ですが、寒玉・春玉と並んで、れっきとしたキャベツの一種なんですよ。
それではさらに詳しい部分について紹介していきます。
レア度 | ★★★☆☆ |
---|---|
主な産地 | 茨城県・長野県 |
主な調理法 | ロールキャベツ・サラダ・野菜炒めなど |
旬の時期 | 5月~6月 |
だからグリーンボールと名付けられたのかどうかはわかりませんが、インパクトがあるネーミングですよね。
そんな グリーンボールは、巻き(結球)が固めで、美しい葉は厚みがあるが柔らかく、甘みも感じられます 。
主な調理法としてはロールキャベツやサラダ、野菜炒めなどで、煮ても炒めても生でもおいしく食べることができます。
こちらも春キャベツと同じく使い勝手のよさから、ひそかに人気がある野菜となっています。
管理人
キャベツとグリーンボールが並んでいたら、絶対にグリーンボールを選ぶという人もいます。それほど、キャベツとは確固たる違いがあるということなのでしょう。
旬は5月~6月と比較的短期間ですので、気になる方は店で見かけたら、すぐに購入するようにしましょう。
流通自体は通年していますが、グリーンボールが店頭に並ぶ機会はあまりないのです。
正直言って、いくら人気が高くてもグリーンボールはサブ的な存在なんですよね。
店側からすればキャベツがしっかり並んでいるなら、グリーンボールをわざわざ置く必要はないかなという判断になります。
常時キャベツとグリーンボールを併売しているような店があるなら、その店はかなり意識が高いといえますね。
以上のような現状から、グリーンボールはレア度が少し高い野菜となっています。
紫キャベツは料理の彩りに!
紫キャベツは「赤キャベツ」「レッドキャベツ」とも呼ばれることもありますが、葉の色は鮮やかな紫色 をしています。個体によっては若干、赤紫色っぽく見えることもありますけどね。
この 紫キャベツは他のキャベツに比べると小ぶりで、中はきつく結球しており、葉が厚くて固さがあるのが特徴 です。
基本的なデータは以下のとおりです。
レア度 | ★★★★☆ |
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主な調理法 | サラダ・甘酢漬け |
この紫キャベツ、見た目は美しいのですが、いかんせん使いどころが難しいんですよね。
紫と白のコントラストが美しい!まずネックな点として、加熱調理すると紫の色素が抜けてしまい、色合いが悪くなることがあげられます。
間違って炒めものや煮物に使ってしまうと、他の食材にも色が移って、一面紫まみれになってしまうことも。
そのため、 紫キャベツは基本的に生食に用いられています 。
実際、飲食店で出されるサラダやコールスローには、わりと紫キャベツが使われていたりするんですよね。
とはいえ、紫キャベツはふつうのスーパーにはめったに並んでいないので、一般家庭で用いるのはなかなか難しいです。
もし店に入荷しても、年に数回あるかどうかというレベルの珍しさです。
どうしても紫キャベツがほしければ、ネット通販で探して取り寄せるのが確実かもしれません。
ころんとかわいい!芽キャベツ
芽キャベツは他のキャベツたちとは一線を画する、変わり種のキャベツです。
そもそも、芽キャベツの存在自体を知らない方も多いことでしょう。
芽キャベツとは、キャベツの葉の付け根にある脇芽が結球したものになります。
とはいえ、ふつうにキャベツを買っても、芽キャベツが一緒にくっついているわけではありません。
残念ながら脇芽はキャベツを収穫するさい、邪魔なものとして切り取られてしまうのです。
運良く脇芽がキャベツに残っているときもありますが、芽キャベツとして育てられたものではないので、使いものにはなりません。
つまりキャベツの葉についている脇芽=芽キャベツではないということです。
芽キャベツは、初めからキャベツとは別に育てられており、キャベツとは似て非なるものなんですよ。
ちょっと説明が長くなりましたが、さらに芽キャベツを知るための基本的なデータをご覧ください。
レア度 | ★★★★☆ |
---|---|
主な産地 | 静岡県 |
主な調理法 | シチュー・バターソテー・料理の付け合わせなど |
旬の時期 | 12月~2月 |
芽キャベツのレア度はかなり高めで、なかなか店頭で見かけることはありません。
売場にあったとしても、芽キャベツ自体がとても小さいため、かなりわかりにくいかもしれません。
その 大きさは3~4cmほどと1口サイズ で、通常は数十個程度まとめて販売されています。
かわいい料理の引き立て役! 芽キャベツの特性として、固く結球しアクがあることがあげられます 。そのため、使用するさいには下茹でが必要となります。
加熱によりホクホクの食感となる ため、これがたまらないという人もいるようです。さてそんな芽キャベツはいったいどんなふうに調理されるのか、気になりますよね。
主にシチューやポトフなどの煮込み料理や、バターソテーや素揚げして料理の付け合わせに用いられています。
旬は12月~2月と冬のイメージの野菜ですが、冷凍芽キャベツが販売されていることもあり、冬以外食べられないわけではありません。
キャベツの鮮度チェック方法
キャベツは丸ごと玉の状態と、1/4や1/2にカットされた状態の2通りの販売がされています。
鮮度チェックの方法も、玉のものとカットされたものでは異なります。
まずは玉のキャベツについて、どんな点をチェックすればいいのか紹介します。
玉の状態の場合、チェックするポイントはずばり葉の色と質感です。
葉が黄色く変色しているもの、質感がへなへなにしなびているものは鮮度が悪くなっている と判断できます。そのほか葉が溶けたり、虫食いがあるものも傷みがあるといえますね。
しかし いくら見た目が綺麗でも、中を切ってみたら虫がいた、葉が変色していた、溶けていた…ということもありうる のでご了承ください。
ここまではカットされていない丸の状態のものについてのポイントをお伝えしました。
次はカットキャベツにおける、鮮度チェックの方法を紹介します。
カットキャベツの鮮度は、切り口の色を見れば判断することができます。
切り口の色が黒ずんでいるものは、鮮度が劣化してしまっていますが、その部分を削れば使えないこともありません 。「腐っていないなら、たいして気にしない」というのであれば、黒ずんだ断面を削って使うのもいいでしょう。
ちなみに青果物は一度刃を入れると、どうしても鮮度劣化が速くなってしまうもの。
鮮度にこだわる方は丸のものを買って、面倒でもご自身でカットすることをおすすめします。
ひとえにキャベツといっても、その種類はさまざまです。
冬キャベツに春キャベツ、グリーンボールに紫キャベツ、そして芽キャベツと、けして同じ性質を持つものはありません。
混合されやすい冬キャベツと春キャベツですが、その中身はまったく違っているのです。
ここで、それぞれのキャベツについて軽くおさらいします。
冬キャベツ | 基本のキャベツ。 葉が厚く固め。 煮物が特に適している。 |
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春キャベツ | 春先に収穫されるキャベツ。 葉が柔らかい。 どんな調理にも合う。 |
グリーンボール | 丸い形が特徴。 葉が厚く柔らかい。 サラダがおすすめ。 |
紫キャベツ | 紫色のキャベツ。 サラダの彩りに。 |
芽キャベツ | 一口大のキャベツ。 煮物や料理の付け合せに。 |
ふだんさまざまな料理に使っている冬キャベツは、煮物に使うのが特におすすめなんです。
サラダに使うなら葉の柔らかい春キャベツやグリーンボールがいいでしょう。
紫キャベツは、その美しい色合いを生かして料理のアクセントに。
芽キャベツはころんとしたかわいい見た目で、入れるとメインの料理が引き立ちます。
紫キャベツや芽キャベツはレアな野菜ですから、なかなか購入する機会がないかもしれませんが、見かけたらぜひ使ってみてください。
毎日の料理に欠かせない野菜や果物。
大切な家族のためにも、新鮮で安全な青果物を買いたいですよね。
そこでおすすめするのは、食べチョクです。
食べチョクは、その名のとおり食材を直接配達してくれるECサイト。
数多く存在する食材ECサイトのなかでも、ダントツのアクセス数を誇っています!
ほかにも食べチョクの特徴として、以下のポイントが挙げられます。
- 利用者の名の声が商品の写真つきで掲載
- 青果物だけでなく肉や魚~日配品などさまざまな生鮮品が購入可能
- 生産者の身元は所在地の記載や顔写真の掲載にてはっきり掲示
スーパーにある青果物は、いくら新鮮といっても農家→市場→店という流通経路を経ているため、消費者の手元に商品が到着するまでに最低2~3日はかかります。
遠方からのものであれば、下手すれば一週間近くかかることも…。
食べチョクであれば、お住いの近くの生産者さんを探すこともできますし、最短で収穫当日に商品を受け取ることも可能なんです。
本当の意味での産地直送だからこそ、圧倒的な鮮度を保障することができるのです。
さあ、あなたもぜひ食べチョクで新鮮な青果物を味わってみてください。
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