スーパーは主に3種類に分類される!-ディスカウント・普通・高級-

みなさん、普段行きつけのスーパーは何店舗ありますか。

1店舗しかない方もいれば、複数店舗をそのときどきで使い分けている方もいるでしょうね。
個人的には、できれば自分の目的に合わせて複数の店舗を使いわけることをおすすめします。

なぜなら、スーパーは経営形態によって大きく3種類に分類されるからです。

今回はその3種類のスーパーの形態について紹介します。


ディスカウントスーパー

ディスカウント…つまり安さを前面に押し出しているスーパーは、ディスカウントスーパーに分類されます。

 最大の特徴は、商品の価格が全般的に安くなっていること です。

安さの理由は主に2点あります。

まず 大量一括仕入れを採用している ことです。

ディスカウントスーパーの多くは1つの商品について、1度で大量に仕入れをしています。
大量に仕入れる契約をメーカーなどと行うことによって、仕入れ値を少し割安にしてもらっています。
仕入れ値を安くしてもらった分、売価を少し安くしても利益が取れるというわけなんです。

このような大量一括仕入れを行っている店は、 品ぞろえが普通のスーパーよりも少ないことがあります 
なぜなら大量に仕入れると当然売場のスペースを占拠してしまうため、需要のある品物だけを厳選して揃えているのです。

もう1点は、 最低限の設備である ということです。

スーパーには必要不可欠な什器などの設備投資を削ることによって経費削減をし、浮いた分のお金をお客様に価格で還元しているのです。

その例として、什器を使わずにダンボールを積み上げて陳列するということが挙げられます。
売場の景観は損なわれますが、ディスカウントスーパーに来るお客様はそもそも売場の美しさをあまり重視していませんから、問題ないといえるでしょう。

また、 チラシを廃止しているところも あります。
…というより、ディスカウントスーパーには極論チラシなぞ必要ないのです。

どういうことかといいますと…。
このような ディスカウントスーパーは毎日常に安価で商品を提供するスタイル(業界用語ではEDLP(Every Day Low Price)といいます) となっています。
 毎日安価で提供しているため、特売日という概念がありません から、目玉商品がないのです。

チラシの意義は目玉商品の紹介です。
目玉商品がないのなら、チラシの必要性がありません。

ですから、ディスカウントスーパーではチラシを廃止しても何ら問題がないというわけです。

チラシを廃止したり品ぞろえが限られていたりなど お客様からすれば、多少不便な面もあるかもしれませんが、その分安さで還元しているのがディスカウントスーパーである といえるでしょう。

普通のスーパー

スーパーの大部分は、ディスカウント志向でも高級志向でもないごくごく普通のスーパーです。

ごくごく普通…とはいえ、やはり特徴があります。

それは、ディスカウントスーパーのEDLPとは真逆をいくHILO(High-Low price)であるということです。

前項で説明したようにEDLPは、毎日安く売るスタイルです。
対して HILOは特売品を出すことによって、割安感を出すスタイル となっています。

しかし特売品というのは原価すれすれの売価のものもあるなど、利益率はそんなに高くないので、特売品ばかり売ったところで利益は取れません。
利益を取るには、特売品ではない定価の品物をお客様に購入してもらう必要があるのです。

つまり 定価品を購入してもらいたいがゆえに特売品というエサをまいて、まずは店に来てもらうように誘導している というわけです。

でも結局、ディスカウントスーパーのほうが安いんでしょ?と思ってしまうかもしれませんね。

しかし実際のところ 普通のスーパーの特売品のほうが、ディスカウントスーパーの価格よりも安いこともある のです。

この背景には、普通のスーパーにとってディスカウントスーパーの存在はかなり脅威的なものとなっているということが関係しています。

ディスカウントスーパーにお客様が流れていってしまっては、当然困りますから、普通のスーパーでも、集客に効果的な目玉を作る必要があります。
そこで一番手っ取り早く集客できるのは、やはり価格で勝負することしかないとの結論にいたるわけなんですね。

 特売品はディスカウントスーパーより安いものもありますが、特売以外の品物は割高にして利益を取っていく というのが、普通のスーパーの手法です。

そのため買い物をする際は、特売品はともかくそれ以外の品を買うときは、ムダな衝動買いをしないように気をつけるといいでしょう。

高級スーパー

 高級スーパーは、品ぞろえの点でディスカウントスーパーや普通のスーパーとは一線を画しています 

こだわりの素材から作られた調味料や、世界各地の名産品やご当地品を取り扱っていたりなど、バイヤーのセンスが光っているものが多くそろえられています。

食品だけではなく、もちろん生鮮品も厳選されています。
例えば青果物ならば、有機栽培にこだわって個人農家から直接仕入れを行うことで、生産者の顔が見え安心して食べることができる食材をそろえているのです。

そして他のスーパーでは入手できないようなレアな品物も、高級スーパーなら取り扱っていることも多々あります。

ただし 少々値が張るものが多くなっていますが、商品の質が高いので納得できるでしょう 

 価格が高めなことにともなって客層もよく、落ち着いた雰囲気 となっており、そのことがまたさらに高級感を引き立てる要因にもなっています。


あなたが行きつけのスーパーは、上記3種類のうちどれに属しているでしょうか。

私の勤める店は、当然ながら普通のスーパーです。

ですが、会社がチェーン展開しているなかに1店舗だけ高級志向に特化した店があります。
やはり内外装の造りや雰囲気がやはり違っていて客層もいいので、ドル箱(収益の要になる店)扱いされています。

同じ企業が経営していても店ごとにコンセプトが違うことは、この業界ではよくあります。

お客様へのアドバイスとすれば、冒頭でも述べましたが目的によっていくつかの店舗を使い分けるといいでしょう。

実際、新鮮な生鮮物がほしいときは高級なA店・とにかく安く買いたいときはディスカウントB店・近場ですませたいときは普通のC店というように、使い分けをしてかしこく買い物をしている方も大勢います。

複数の店を行きつけにもっておくと、いろいろ便利なこともありますから、余裕がある方はぜひ店の使い分けをしてみてくださいね。


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