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スーパー、なぜ人の入れ替わりが激しい?-仕事が合わない人が多い-

悩んでいる女性

スーパーは、とても人の入れ替わりが激しい職種といわれています。

長く続く人もいるのですが、1年も続けば長いと言われるほど、すぐに辞めてしまう人のほうが圧倒的に多いのです。

そのため、いつまでたっても人手不足が解消されないわけです。

なぜ、これほどまでにスーパーは人の入れ替わりが激しく、長続きしないのでしょうか?


スーパーでの勤務は人を選ぶ

 スーパーでの勤務は、土日祝日も出勤しなければならないことやシフト制であることが特徴的で、このことによって生活のリズムが乱れたり、予定が立てにくくなります 

特に事務職など小売・サービス業以外の業種からスーパーに移ってきた人は、独特の勤務体系に戸惑ってしまうことでしょう。

できるだけ今の生活を変えたくないと考える方は、カレンダー勤務できっちり8時間勤務を希望することが多いですね。

しかし、ほかの従業員からすると使い勝手が悪い人だと思われてしまい、風あたりが強くなってしまうこともあります。

また スーパーの仕事内容自体が、体力的にも精神的にも負担に感じる という人もいます。

体力面では重い荷物を持つことがあったり、つねに立ちっぱなしであることで、体を痛めてしまうこともあります。

精神面ではお客さまへの対応や従業員との人間関係にうまく対処できず、ストレスを感じるようになります。

特に人間関係に悩まされる人が多く、お局さまへの接し方などに気を使わなければならず、気が休まることがありません。

そうした人間関係に疲れて、辞めてしまう人もあとを絶ちません。

つまり スーパーでの勤務は勤務条件や仕事内容からくる負担が大きく、合う人と合わない人ではっきりとわかれるため、人を選ぶ仕事だといえるでしょう 

自分に合わないと思ったら、すぐ辞める

 スーパーで働きだしてみたものの、勤務条件などが自分に合わないな…と感じる人はかなり多い ようです。

勤務条件や人間関係について面接のときに覚悟はしていたけれども、いざ働いてみるとやっぱりなにか違う、続けるのは無理だという判断にいたるわけです。

特に年齢が若ければ若いほどその傾向が強く、少し気に入らないことがあっただけで辞めていきます。

驚くことに、勤務日初日の数時間で辞める人もいるほどです。

ちなみにある程度の年齢層になると、だんだん辞めるまでの期間が長くなり、数日で辞めるということはさすがになくなります。

なぜなら中高齢になると若者と違って、次の仕事先がすぐに見つかるかどうかわからないという不安があるからです。

逆にいえば 若者(にかぎりませんが)がすぐに仕事を辞めるのは、次の仕事先をすぐに見つけられる余裕があるから なのです。

スマホで情報収集する女性スマホひとつでラクラク仕事探し

いまやどんな仕事でも人手不足で、世の中には求人募集があふれかえっています。

いろいろなところが求人を出しているわけですから、自分が希望するような仕事を見つけることもたやすいことなのです。

このようなことをかんがみると、 自分に合わない仕事を続ける理由などありませんから、早く辞めて新しい仕事に就きたいと考える わけです。

また正直なところ、店側もどうせ辞めるのなら早く辞めてほしいと思っています。

中途半端に辞められると、それまでに仕事を教えた手間が全部ムダになってしまい、なんだかすごく時間を損した気分になります。

教える手間がなければ、もともとしなければいけない仕事もこなせたわけですから。

仕事を始めて数日で辞めるなんて、早いかな?迷惑かな?と心配する人もいるでしょうけれど、店側からすれば予想想定内なので、あまり気にしなくてもいいですよ。

とはいえやはり、長く仕事を続けてくれると期待して採用したわけですから、辞められることに対していやな顔をされても仕方がないですね。

主婦や学生は、いつ辞めてもおかしくない

スーパーで働く従業員の大多数が主婦や学生で占められていますが、このこともまた人の入れ替わりが激しい一因になっているのです。

なぜなら 主婦と学生は最初から何年も働くつもりで来る人が少なく、また突然辞めなければならない事情が生じることもあり、極端な話いつ辞めてもおかしくない からです。

申し訳なさそうな表情の女性泣く泣く辞めていく人もいる

主婦の場合は旦那や子どもの転勤・転校、妊娠、親や配偶者の介護といった理由が生じれば、働き続けるのは難しくなるため、辞めざるをえません。

いずれの事柄も、いつなんどき起こりうるかは誰にもわかりませんから、どうしようもありません。

本人は仕事を続けたいのに、やむなく辞めるしかないわけです。

学生の場合は、学業との両立が難しくなった時点で辞めていきます。

高校も大学も義務教育ではありませんから、一定以上の成績を取れなければ、進級に大きく影響をおよぼします。

生活費や学費の足しにとアルバイトをする学生もいますが、結局学業を優先しなければ本末転倒になってしまうのです。

そして、アルバイトをする動機が単に自分のおこづかいほしさである場合は、いやな仕事を我慢してまで続ける気はさらさらないので、ちょっとしたことですぐに辞めてしまいます。

3年続けば中堅、5年で大ベテラン、10年で古株?!

先述したようにスーパーは従業員の入れ替わりが激しく、新しい人が入ってもすぐに辞めていってしまいます。

私個人の経験と感覚からいいますと、出勤の頻度にもよりますが まず第一のヤマは半年続くかどうか ですね。

半年経てばひととおりの仕事ができるようになるはずですが、その前に辞めてしまう方がかなりの割合でいるのです。

ちまたでは物事にはまず3日、次に1週間、それから1ヶ月、3ヶ月、半年、1年、3年、5年とそれぞれヤマがあると言われています。

これは言い得て妙で、実際 半年続けられたら次のヤマは1年で、その次は3年、そのまた次は5年にヤマが来る のです。

スーパーの勤務ではとりあえず半年続けば、ようやく正式に店の従業員として認められるかなといった感じです。

1年も勤続すれば、完全にレギュラーメンバーとして活躍が期待されるようになります。

さらに3年目のヤマを超えたら、中堅どころとなり重要な戦力としてみなされます。

そして5年もいるとなれば大ベテランで、このあたりになると社員の場合店長やバイヤーを任される人もいます。

10年続けば、完全に古株扱いとなります。

こうしてみると、いかにスーパーが人手不足で人の入れ替わりが激しいかが垣間見えますね。

政府の統計調査によると、スーパーの平均勤続年数はおよそ20年となっています。

実際のところ正社員にしろバイト・パートにしろ、ひとつの会社で勤続20年の人ってそんなにいないものですよ。

私が勤める会社でも、この会社に20年以上勤めているという人は全体の3分の1もいませんから。

この業界で20年以上勤めている、という人なら結構いますけれどね。

そう思えばひとつの店で10年も勤務していれば、古株扱いされるのもうなずけるのではないでしょうか。


スーパーではいくら新しい従業員が入ってきても、勤務条件など労働環境の悪さからか、すぐに辞められてしまいます。

また妊娠など、不可抗力が生じて辞めていく人もいて、数十年以上働いている人の割合はごく少数となります。

逆にスーパーに長く勤務している人はどんな人なのか?という点をみてみると、マイペースで打たれ強く、周囲の反応をいちいち気にしない人が多くみられます。

スーパーは閉鎖社会なので派閥なんかもありますし、お局さまもたくさんいます。

精神的ストレスで辞める人の多くは、派閥になじめなかったり、お局さまに嫌われてしまったりで人間関係がうまく築けなかったということが原因となっています。

またスーパーは時間に追われる仕事なので、全体の雰囲気としてつねに急いているような部分はあります。

そのため嫌がらせのつもりでなくても、ぶっきらぼうな言い方をしてしまうすることもありますし、イライラを顔に出してしまうこともあります。

こんな環境のなかで長く勤務するのは、やはりメンタルが強くなければ到底ムリです。