あなたはスーパーで買い物をしていて、あるいは買ったあとに商品を見ると、賞味期限が切れていた経験ありますか?
おそらくたくさんの方が、経験していることだと思います。
実はスーパーでは、賞味期限切れ商品が出てくることは珍しくありません。
それも毎日しっかり品出しや値引きをしているのに、賞味期限切れ商品が出てしまうのです。
今回は、賞味期限切れの商品が店頭に出ている理由について探ってみました。
賞味期限チェックをおこたっている
まず 第一に考えられる理由として、賞味期限チェックをおこたっている ということです。
賞味期限チェックはスーパーでは部門担当者が毎日行っており、具体的には商品の品出し時に店頭商品の日付をチェックする作業になります。
このように毎日行わなければならない賞味期限チェックですが、担当者が手を抜いてしまっている場合があります。
日配品(豆腐や牛乳など)は賞味期限がかなり短いので、担当者もしっかりチェックするのですが、それ以外の菓子や一般食品は賞味期限がかなり長いため、手を抜く担当者もいるのです。
店にもよりますが、一ヶ月に一回ですとか、数ヶ月に一回しかチェックしないようなところもあるようです。
しかしたとえ 毎日しっかりと賞味期限のチェックを行っていたとしても、人間ですから当然見落としもあります 。
すべての商品を確認するのは、正直大変また毎日賞味期限チェックをしていても、奥まですべて見ないで、前から2~3個ちらっと見て終わりにする人もいます。
これでは、奥のほうから商品を取ったら賞味期限が切れていたという事態を招いてしまいます。
正直なところ 人手不足や時間に追われているために、すべてをまんべんなくチェックするのは難しい のも事実です。
どんなにAI化が進んでいても、現状はまだヒトが目視でチェックするしかありませんからね…。
後入れ先出しが裏目に出てしまう
次に考えられる理由を述べる前に、品出しについての説明をさせてください。
この説明がないと、なんのことを言っているのかわからなくなるので、面倒でも読んでくださいね。
商品の品出しは、ふつう先入れ先出し方式で行われています 。先入れ先出しとは、先に入ってきた商品(=古い)商品を手前に出していく陳列方法のことを指す用語です。
関連用語として後入れ先出し・先入れ後出しという言葉も存在しており、このうち後入れ先出しが賞味期限切れの商品が出る理由に関係してきます。
…話は戻りますが、従業員が先入れ先出し方法で陳列しているということを、実は多くのお客さまが周知しています。
商品をどこから取るかはお客さまの自由そうして 先入れ先出しされていることを知ったお客さまは、新鮮なものが欲しいがゆえに、奥の方から商品を取っていくように なります。
しかし、それではいつまでたっても古い商品が売れなくなってしまいます。
そこで、 その行動を逆手にとって、新しいものを手前に置く後入れ先出し方式を採用しているところもあります 。
こうすることにより、奥のものが新しいと思っている人に、古いものから先に買ってもらうことができます。
ただし奥から商品を取るお客さまはごく一部なので、ほかの大多数のお客さまが手前の商品を買ってしまうと、古い商品が残ることになってしまいます。
つまり お客さまの心理をついて後入れ先出しで商品を並べても、それが裏目に出てしまって、古いものが残ったままになることがある というわけです。
値引き忘れ
第三に考えられる理由は、賞味期限チェック後の値引き忘れ です。いくら賞味期限チェックがしっかり行われていても、その後値引きをしなければ売れ残る確率が高くなります。
賞味期限チェック後に値引きをすれば、少しでも早く商品を回転させることができるわけですから、賞味期限チェック後の値引きは重要 だといえるでしょう。また値引きをしておくと、お客さまのみならず従業員の作業効率化にも一役買うのです。
なぜなら値引きされているものは賞味期限が近いと一目で判別ができるので、賞味期限チェックも値引きずみの商品を重点的に見ることによって、期限切れの商品が残る可能性が少なくなります。
そのため 賞味期限チェック後の値引きを忘れてしまうと、ずっと売れ残り、そのことすら気付かないまま期限切れの商品が売場に並んでしまう ことになるのです。
嫌がらせによるもの
そして最後にまれなケースですが、お客さまからの嫌がらせで賞味期限切れの商品が見つかった、ということもあります。
実際にそんな事件が昔起こってしまい、世間を騒がす大ニュースとなりました。
そのときのニュースが気になる方は、下記のリンクから元記事を読んでみてください。
このようにお客さまにいたずらされることは、当然店にとっては迷惑な話なのですが、予防する術がないのもまた事実です。
良心的なお客さまばかりではない、ということですね。
賞味期限切れの商品が出る主な理由は、やはり店の従業員がしっかり確認していないことや見落としによることになります。
期限切れ商品がたまに1つ2つ出る程度ならまだ許容範囲ですが、頻繁かつ大量に出る場合は明らかに賞味期限チェックが手抜きになっているといえるでしょう。
もしも特定の商品ばかりが賞味期限切れで出てくる場合は、該当する部門担当者に責任があります。
賞味期限チェックの精度は担当者が変わる・店長など上司が変わることによって、改善されることがあります。
とはいえ、根本的に賞味期限切れ商品そのものを出さないようにすることは不可能なことなのです。
そのため、いかにして賞味期限切れの商品を少なくできるかが、店にとっての課題だといえそうです。
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