人事評価での評価は、給与や昇進に大きく影響する重要な項目です。
基本的に従業員本人の自己評価と、上司からの評価を総合的に加味して、最終的な評価にいたります。
しかしいったいどんなところが評価されるのかは、知られざるところではないかと思います。
今回はスーパーにおける、基本的な評価ポイントを紹介します。
あいさつや返事がしっかりできているか
あいさつをすることは社会人として、いえ人間として当然のマナー です。一日の始まりはあいさつからという言葉があるように、朝「おはようございます」と言われるとやはり気持ちがいいものです。
それにプラスして満面の笑顔がついていると、もう最高ですね。
しかし、現実には顔を合わせてもあいさつの一つもしない非常識な人間も、残念ながら存在しています。
あえてあいさつをしないのか、常識知らずなのかはわかりませんが、とにかくあいさつもしない人間は見ていて気分のいいものではありません。
あいさつをきちんとするということは幼少の頃から教えられてきたはずなのに、なぜいい年した大人ができないのでしょうかね。
また 呼びかけられたときに、元気よく返事をしているかも評価ポイント となります。
名前を呼んでも知らない顔をしていたり、顔だけ向けて無言であったりするのは、相手に対してとても失礼な行為となります。
このように、 あいさつや返事がろくにできない人間は周囲からの心証が悪くなりますし、もちろん仕事の評価も悪くなります 。
出勤や退勤、休憩などの時間を守っているか
決められた時間を守るということもまた、社会人として人間として当たり前のこと です。具体的には遅刻をしていないか、定刻になったら速やかに帰宅しているかという部分が問われます。
休憩時間も、少し余裕をもって5分前には仕事に戻れるようにするのが理想ですね。
いつも平気で遅刻する人、退勤時間を過ぎてるのにいつまでも帰らない人、休憩時間が終わっても戻ってこない人は、時間にルーズな人だと判断できます。
このように時間にルーズな人は、会社のみならずプライベートの人間関係でも嫌われますし、また時間以外にもお金や異性にもだらしないと思われてしまいます。
つまり、 時間を守れない人には信用がなく、評価が下がる わけです。
ゴミや汚れを見つけたら、清掃しているか
店内はもちろん、バックヤードでもゴミや汚れに気づいたら積極的に掃除しましょう 。誰かが片付けてくれるだろうと他人任せにしているようでは、人間的なモラルが低いと言わざるをえません。
まして店内に落ちているゴミや汚れを放置しておくことは不衛生で、お店の清潔感を損ないますし、そのことからお客さまの信頼を失っていってしまいます。
また 自主的に店の清掃をすると、店に対する愛着心や忠誠心があるというふうにみなされ、好印象 となります。
仕事中に雑談や私用の連絡をしていないか
仕事中にムダな話をしてはいけないというのは、常識 ですよね。しかし実際は、バックヤードで作業中に雑談してしまっているのではないでしょうか。
バックヤードどころか、ときには売場で堂々としゃべっている従業員もいますね。
これらの行為はけしていいとは言えませんし、厳しい店だと処罰の対象になることもあります。
ちょっとおしゃべりするだけなのに、なぜこんなにうるさいの?と疑問に感じる方もいるでしょう。
その理由は 人間は会話しながら作業をすると、本来よりも作業の効率が落ちてしまう からです。
自分ではなかなか気づかないかもしれませんが、傍目からみるとその差は一目瞭然です。
別の見方をするならば、 おしゃべりしながら作業をするということは、真剣に仕事をしていないと解釈 することもできます。
たしかに一生懸命必死になって仕事をしていれば、話をする余裕なんてありませんよね。
また、 勝手に仕事中に私用電話やメールをするのもよくありません 。
当然ながら勤務時間中は賃金が支払われており、その賃金は仕事の作業に対しての報酬となっています。
つまり、勤務時間中に仕事とは関係のない私用の連絡をするということは、その分タダで給与をもらうことになるのです。
現実問題、サボって時間をつぶしている人のなかには、友人などと電話をしていることも多いようです。
さらに自分の携帯電話からではなく、会社から支給されている携帯電話や、会社に備え付けの電話から私用な連絡をしている場合はかなり悪質といえます。
このように 仕事中に私用で連絡をするというのは、給与泥棒となりますし、仕事とプライベートの区別もつけられないだらしない人というように評価されてしまう のです。
ただし上司などに連絡の許可をもらっている場合は、問題ありません。
消耗品や備品をムダ使いせず、大切に扱っているか
コピー用紙やセロテープなどの消耗品、売場を飾るポスターやポップスタンドなどの備品は、当然会社の経費から購入されています。
自分がお金を出して買ったものでないからといって、これらの 消耗品や備品をむやみやたらにムダ使いをしたり、乱暴に扱ってはいけません 。
実は モノの扱い方に、人間としての品格が現れる のです。
会社の物を粗雑に扱う人は短気で横暴な性格で、物だけではなく他者への扱い方も雑なのではないかと思われてしまいます。
その他、会社のトイレに備え付けのトイレットペーパーを持ち帰るという行為はよく聞く話ですが、けして行ってはいけません。
これはれっきとした窃盗になりますから、もし行ってしまっていたのであれば、今後は絶対しないでくださいね。
メモを即座に取れるようにしているか
お客さまからの問い合わせや上司からの作業指示などを聞く際に、ちゃんとメモを取っている方はどれくらいいるでしょうか。
聞いて覚えられるし、メモなんかしないという人もいるかもしれませんね。
しかし メモをしていなければ、のちのち問題が起こった際に面倒なことに なってしまいます。
たとえばお客さまや上司の言っていることが、以前と今とでは食い違ったりすることもあります。
そんなときに、お客さまや上司は自分の非を認めようとせず、ちゃんと聞いていなかったほうが悪いと責任転換してくるかもしれません。
ここで以前取った メモがあれば、相手の非を認めさせる一つの証拠になる わけです。
メモというのはどんな場面でも強い証拠になりますから、ふだんからできるかぎりメモをするクセをつけておくといいですよ。
メモを取ることのメリットは、それだけではありません。
ちゃんとメモを取ることで相手から、しっかり話を聞いているんだな、仕事に対する責任感があるんだな、などといい印象をもってもらえる のです。ちなみに学生が授業中に取るノートでも同じことがいえます。
授業中にしっかりノートを取っている生徒と、ノートを取らない生徒では、ノートを取っている生徒のほうが教師からの評価が高くなる傾向にあるのです。
つまり聞いてわかることでも、わざわざノートやメモを取るのは自分が熱心に話を聞いている、マジメに考えていると相手へアピールするため、という一面があるといえるでしょう。
身だしなみは清潔感があるか
スーパーでは食品を扱うため、身だしなみが小売業の中でかなり厳しくなっています。
特に生鮮部門では、グロッサリー部門やレジ部門よりもさらに清潔感のある身だしなみが求められます。
身だしなみが整っていない従業員がいる店は、お客さまから不潔な店と判断される一因になってしまう のです。そのため、 従業員が清潔感のある身だしなみをしているかどうかは、店にとってはとても重要なポイント になるのです。
つまり身だしなみを整えることは当たり前で、整っているからプラスの評価になるというよりは、整っていなければマイナスの評価になるといえるでしょう。
言葉づかいが正しく、ていねいであるか
社会人として、そして接客業にたずさわる者として、言葉づかいには特に気を配らなければなりません 。間違った敬語を使っていたり、若者言葉で話をすることに対して、不快感を抱く人は少なくありません。
また、「~だろ」「~じゃねぇ」などと乱暴な言葉づかいをすることも、公の場では不敬だとされています。
このような言葉づかいは周囲に威圧感を与え、また女性が言うと下品な印象となってしまうため、できるだけていねいな言葉づかいを心がける必要があります。
とはいえ、必要以上にかしこまらなくても大丈夫です。
ちゃんと「~です」「~ます」と ていねい語を使って話をすることや、断定的な言葉を使わず、相手に問いかけるように話をすることで、柔らかな印象を与えることができます 。
このことは、対お客さまと接する際には特に意識しておきたいポイントとなります。
なぜなら、 お客さまは従業員が話したささいな言葉に対しても、文句をつけてくることがある からです。
お客さまから受けたクレームでも、従業員の感じが悪いという内容は珍しくありません。
こちらが思っている以上に、お客さまは従業員の言葉を敏感に受け取りますから、かなり気を使って話をする必要があります。
今回は人事評価で評価される基本的なポイントを紹介しました。
基本的なポイントというだけあって、あいさつや身だしなみなど社会人とならばできていて当然である項目が多くをしめています。
評価項目はこれだけにとどまりません。
バイト・パートおよび平社員、チーフ、店長、バイヤーといったそれぞれの役職に応じた評価ポイントが存在しているのです。
役職ごとの評価ポイントは、また別のページで紹介しますからぜひ参考にしてください(ただいま製作中です…)